【声劇台本】ハロウィンナイトに祝福を【5人性別不問】

ゆる男

第1話ヘル・チャーチの試練

ヴァンパイア:人は死んだら生きてた時の記憶が無くなる


ヴァンパイア:人は死んだら、人を憎んで人を脅す


ヴァンパイア:それが我輩たちの宿命だ


ヴァンパイア:そして年に一度、与えられた者が試練を迎える時が来た


ヴァンパイア:ハロウィンナイトに祝福を


猫族:にゃはーん!また死んだぞー!こいつは冴えない人間だった!


狼族:冴えねー人間が人間を脅せんのかー?


ミイラ:もしかするとバナナジュースは食べ物かもしれない


ヴァンパイア:まあ、その時はその時だ


かぼちゃ:・・・ん?


猫族:にゃあー!!起きた!


かぼちゃ:・・・ここは?


ヴァンパイア:ここは死んだ先の世界。ヘル・チャーチと呼ばれる教会だ


狼族:てめーかぼちゃになるなんてよっぽどカスな人間だったんだな!


かぼちゃ:・・・人間?


狼族:ワシらは人間だった頃の記憶は無くなるが人間だった頃に何をしたかで格好が決まるんだ


猫族:そうにゃー!だから狼君は凶暴でミイラ君は変人でヴァン君はきっとなんかのリーダーだにゃー


狼族:勝手に決めつけんなよバカ猫


猫族:にゃにー!?バカはお前にゃー!


ミイラ:やめろ、私のために争うな


狼族:てめーのために争ってねーよ!バウッ!!


かぼちゃ:・・・一体何がなんだか


猫族:おーっとそうだった、君がここにいる理由を言ってなかったね


かぼちゃ:僕が・・・いる理由?


猫族:そうにゃ!君は人間界で死んで試練を受けるためにこのヘル・チャーチに来たんだにゃ!


かぼちゃ:試練って何?


猫族:そりゃあ簡単な話だにゃー


猫族:君が人間界で残した未練に区切りをつけるにゃ


かぼちゃ:もう、何が何だかわかんないよ!


かぼちゃ:僕を解放して


狼族:解放なんてされねーよ、てめーは1度死んだんだ


かぼちゃ:なんで死んだの?僕はこんなつもりじゃ!


狼族:いいから黙ってろ!


ヴァンパイア:おい、あまり乱暴なマネはするな狼


ヴァンパイア:安心してくれ、試練と言ってもまた生きるか死ぬかの二択だ


かぼちゃ:試練なんてやりたくないってば!


ヴァンパイア:ならばまた死ぬだけだ


ヴァンパイア:ここに来たのは先程言った通り、人間界で君は死んでしまったからだ


ヴァンパイア:そして君の生き様がかぼちゃの姿となってこの場所に運ばれたのさ


ヴァンパイア:試練を突破したくなければこのまま失敗することを選んでもらおう


かぼちゃ:失敗することを・・・


かぼちゃ:そうすれば僕は死ねるんだね?


ヴァンパイア:もちろんだ


猫族:自ら死を選ぶなんて変わったやつだな


狼族:全くだ!人は生きたくても生きられないものじゃねーのかよ!


ミイラ:確かに、ガム踏んだ時の気持ちは絶望だった


狼族:てめーはなんの話ししてんだよ!!


ヴァンパイア:まあ、早速ではあるが試練の場所へ行こう


ヴァンパイア:君が人間界でどんなことがあったのかは我輩たちは知っている


かぼちゃ:な、なんで!?僕に教えてよ!


ヴァンパイア:教えるのは試練の場所に行ってからだ


かぼちゃ:・・・僕は早く死にたいんだ


2話に続く

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