色々な神様がいる

saito sekai

化石になる予定の男

ある男が、片思いしている女にプロポーズをしようと決めた。彼女は誰の子供か分からない子を、妊娠している。それでも良い。男は彼女を呼び出し、告白した。

「お腹の子のパパになりたいんだ!」すると彼女は「あなたじゃ嫌よ」と言うではないか。


アッサリ振られた彼は肩を落として歩く。いきなり肩を叩く誰がいるので、振り返ったら、そこにはごくごく平凡なサラリーマン風の男が立っている。

「何か用ですか?」

その男は答えた。「これからお前は500回近く女に振られる。そして面の皮がその分厚くなるのだ。遂に面の厚みに耐えられなくなったお前は土に顔を突っ込んだまま、亡くなるのだ。それから一万年後、摩訶不思議な化石として世に知られることになる」

「そんなこと、なんで言うんだよ!」と彼は反論した。すると男は答えた。

「私は神様だからだよ」  完

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色々な神様がいる saito sekai @saitosekai

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