獣は気高く

気高くありたかったのだ

私は

誇り高くありたかったのだ

何者の罵声にも落とされぬ

品位が欲しかったのだ

何人にもおかすことなどできぬ

高貴でありたかったのだ

しかしながらそんなものは

夢のまた夢のことよ

悲しいことだが……

私は気高くなれない

それが真実だった

この暴力性を

隠しきれない

人の世の理もわからぬ

獣だった

私は気高くなれない

悲しいことだが…

悲しいくらいに

私は

ただの獣だった

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