唯一ぶった有象無象

あなたがそれを本物だと言って

信じる人が一体どれほどいるでしょう

私はそのせめてもの一人になりたいのです

信じないと言う人々に混じって

信じると一心に叫ぶ

あなたの世界の基盤となりたいのです

そうしたらあなたは私を忘れないでしょうか

なんせ世界の基盤ですから

けれどもあなたの人徳を前に

そんな現実はいつまで経っても来やしない

信じると言う人々の中に

私の声は埋もれるでしょう

有象無象の中で唯一ぶった私の姿は

あなたにとっては同じ顔

ああ、しかし確かにここにいたと

それだけ気づくあなたですから

私はますます好きになるのです

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