『五月の魔女茶とマイボーレ』

 五月も魔女は大忙し。

 マイバウム(五月柱)の祭りでは

 ハチミツ酒やリンゴ酒を飲みかわし、

 地の精霊を目覚めさせるダンスを踊ります。

 リースを飾り、五月の女王を選んだら、

 ペパーミント色のごはんを炊いて

 緑あふれるハーブのサラダを作ります。

 薬草を使ったお茶を取り揃え、テーブルに並べたらいよいよメイン。


 絶対にかかせない、「五月のマイボーレ」。

 よくよく冷やしたグラスに車葉草(ウッドラフ)の葉を浮かべ、

 イチゴや果物を入れて乾杯します。

 ほのかな香りで春を感じながら、

 新しい季節を難しい変えられることに感謝しましょう。


 そして、新人魔法使いは特に熱心に唱えてください。


「大地、よみがえれ、しげる木々、かすむ野原の向こうまで」!


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『五月の魔女茶とマイボーレ』

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 材料

 ・花が咲く前の車葉草の葉

 ・クロススグリ、ペパーミント、セージ、エストラゴン、

  サラダバーネット、コモンタイムなど薬草の葉

  (春イチゴでも可)

 ・砂糖

 ・シャンパン、白ワイン


 効能

 ・心を落ち着ける

 ・春の精霊と仲良くなる


 レシピ

 1 シャンパンか白ワインに、車葉草の葉をはじめとする薬草を浸します。

  (浸しすぎると頭痛、吐き気を起こしてしまいますし

   浸す時間が足りないと香りが弱いマイボーレになってしまいます。

   各家庭に適切な時間とレシピが伝授されていますので

   ジョンコンスタンス・ウィーズリーのように、

   皆さんもぜひ調べてみてください)

 2 よく冷えたグラスにイチゴを転がして、上から砂糖をふりかけます。

 3 1から車葉草の葉を取り出して、2に注ぎます。

 4 「春に乾杯」と感謝を告げて、友人家族、初めて会う人たちと

  5月のお茶会をしましょう。


 備考

  「車葉草(ウッドラフ)」は「森の親方」「森の母の草」

  「心の喜び草」などとも呼ばれ、

  乾いた葉は刈り立ての干し草のような香りがすることから

  「心が落ちつかせる効果がある」として枕に入れたりもします。

  (この場合、必ず「花が終わった後」の葉を使用します)


  ほとんどの学校は9月にはじまり、6月に学年末試験を行います。

  一年間学んできた実力をみるため、5月のこの行事を「ちからだめし」と

  考えている学校の先生も多くいますので、新人魔法使い、新人魔女の皆さんは、

  くれぐれも心して呪文を唱えてくださいね。

  (けれど、とにかく、楽しんで!)

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