『魔法魔術料理図鑑』

龍郷舎(龍郷みさき/なかひろ)

『『鳴鹿亭』ビーフシチュー』

 数ある街道沿いの宿屋酒場の中にあって、『鳴鹿亭』だけは特別でした。

 古びた扉に古びた取っ手。

 その前に立つためには、魔法の呪文を唱える必要がありました。

 (そう、その呪文とは、すなわち「腹の虫」です)


 空腹でなければ決して入れぬ。

 そんな『鳴鹿亭』の中でも、特別においしいのがこの

 『鳴鹿亭』ビーフシチューです。


 あなたの腹の虫がきゅるると呪文を唱えたときには、

 瞬きの間に扉にたどり着くでしょう。


 数ある世界を自在に越えて、

 数ある食材を自由に揃えて、

 『鳴鹿亭』は人々を待っているのです。


 魔法の呪文がなければたどり着けない魔法の扉が

 何と唱えれば再び開くか。


 つまりは、そういうことなのですよ。


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『『鳴鹿亭』ビーフシチュー』

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 材料

  不明


 効能

  不明


 レシピ

  不明

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