バレエの絵本館
KKモントレイユ
第1話 白鳥の湖 Swan Lake
バレエ『白鳥の湖』
Swan Lake
曲:P.チャイコフスキー
振付:M.プティパ、L.イワノフ
(プティパ・イワノフ版として)
初演:ボリショイ劇場 一八七七年
登場人物
オデット・白鳥(王女)
ジークフリート・王子
オディール・黒鳥(ロットバルトの娘)
ロットバルト・悪魔
(物語)
第一幕・第一場
『王宮』
ドイツのあるお城で王子ジークフリートの成人を祝う宴が開かれていました。
王子の友人たちがたくさん集まり祝福しています。
道化の見せ場もあるね。
ここでパ・ド・トロワ(女性ソリスト二名・男性ソリスト一名の踊り)が踊られます。
王子の母が、王子に明日の舞踏会で花嫁を選ぶように言います。
王子は憂鬱な気分になります。
夕暮れの空に白鳥の群れが飛んでいくのを見た王子は白鳥狩りをしようと湖に向かいます。
(まあ、最近は、飛んでる鳥を見て狩りに行こうと思う男子はなかなかいないね)
第一幕・第二場
『湖』(ここで幕が開く前から幕が上がる間にかけて、あの「白鳥の湖」の有名な曲が流れます)
湖についた王子
そこへ白鳥たちが舞い降りてきます。
その白鳥は美しい女性の姿になり、王子に気付いたその女性は最初は驚きおびえますが、やがて王子に身の上を話します。
その女性はオデットといいある国の王女でした。あるときオデットは侍女たちとともに、悪魔ロットバルト(フクロウの化身? フクロウのロットバルトが悪魔の化身か?)に呪いをかけられ白鳥の姿に変えられてしまします。
夜、この湖にいるときだけ人間の姿に戻ることができます。
この呪いをとくには、まだ誰にも愛を誓ったことのない男性がオデットに愛を誓うこと。
(この種類の魔法はだいたいこの方法でとけるね。『くるみ割り人形』とかバレエではないけど『美女と野獣』とか)
王子は自分が愛を誓おうと思うのですが、夜が明け、オデットと侍女たちは白鳥の姿に戻り飛び去って行きます。
第二幕
『王宮の舞踏会』
王子ジークフリートの花嫁候補がいろいろな国から訪れます。しかし王子はオデットのことが忘れられません。
そこへオデットとそっくりな女性と一緒に客人が訪れます。悪魔ロットバルトとその娘オディールです。
魔法でオデット見間違えるほどの姿と妖艶ないでたち(この辺がもうオデットとは別人なのだけれど)。
王子はオディールをオデットと思い込み、オディールに愛を誓います。
その瞬間、客人と女性は「吾輩はロットバルトである」「オディールである」と、悪魔ロットバルトとオディールの姿に戻り、王子を嘲笑いながら、その場を去っていきます。
王子は自分の過ちに気付きオデットのいた湖に向かいます。
第三幕
『湖』
侍女たちのもとへ帰ったオデットは王子の誓いが破られたことを告げます。後を追ってきた王子はオデットにゆるしを請います。オデットは王子をゆるし、二人は湖に身を投げます。そしてオデットと王子の魂は永遠に結ばれます。
二人の愛の力の前に悪魔ロットバルトは滅びます。
~~~~~~
作品の中の踊りについて
第一幕・第二場
オデットのヴァリエーション
全バレエ団員に見守られ、最高レベルのバレリーナたちをコールド(群舞)につけて踊る。
本物のプリマだけが踊ることが許される。
おそらく、あらゆる、すべてのバレエ作品のなかで最も気品高いヴァリエーションです。
三十二回転のグランフェッテのような超絶技巧テクニックとか超人的なジャンプ力とか超絶的な柔軟性じゃない。
本物にしか許されない、気品高いヴァリエーション(踊り)です。
そういうものがあるのです。バレエは芸術でありスポーツではない。オデットは、三十二回転の超絶技巧を見せるダンサーより、そこに登場するだけで周りを圧倒する気品ある姫であり、あらゆるバレエ作品の最高峰なのです。
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