授業って気になることがある時集中できないよね (彩葉視点)
「おはよー彩葉~」
「おはよ、香菜!」
「今日から授業が始まるってね!」
「そうだね、なんか緊張するなー」
中学となんか違ったりするのかな?
自分でも追いつけるような感じの授業であってほしいけど...
「で、彩葉はもう大丈夫?あんなことがあった後だけど...」
「大丈夫だよ!傷もないし!」
「それはやっぱりあの先輩が助けてくれたから?」
「樹先輩のこと?」
「あれ?名前とか知ってるの?」
「一応ちょっとだけ調べて...」
「もしかして...会いに行ったりしたの?」
(コクンッ)
私は首を縦に振った...
昨日のことを少しだけ思い出す。
「へぇ~どんな感じの人なの?」
「まだ寝てるからしゃべったことはあの時以外ないよ」
「え?そんな重傷だったの!?」
「いや傷があるのは撃たれた左腕だけだって...それでも結構な重症だけど...」
「でもそんな寝てる先輩に会いに行くってことは?...」
「ん?」
「いやなんでも...」
「どうしたの、香菜?さっきからちょっと変だよ?」
「いやほんとになんでもないよ!それよりさ、彩葉は今日も先輩に会いに行くの?」
「うん、少しでも多く先輩の顔を見たいから...」
「あっ!今の発言...」
そんなことを言う香菜に合わせてちょっと言ったことを振り返ってみる...
(少しでも多く先輩の顔を見たいから...)
そんな発言を思い出して顔が赤くなってきた...
「香菜」
「なに?」
「今私がどんなことを先輩に抱いてるって感じた?」
「いやぁ〜随分お熱なんだなーって」
「っ!」
「他の人に喋ってみると、楽になったり、手伝ってくれるかもよ?」
「......」
「好きなんでしょ?先輩のこと」
「うん...」
「いい出会いじゃない?まるで物語みたいな!」
恥ずかしくて顔の赤みがどんどん増していく...
「その顔ファンの人達が見たらどう思うんだろ?」
「うぅ...」
「いやぁ〜青春ですなぁ」
「もう!HR始まるよ!」
「ほんとだ、もうちょい揶揄いたかったけど...」
「みんな席ついたか?それじゃあHR始めるぞー」
そして先生に今日の流れを聞き、HRが終わった...
HRが終わった後は授業の確認をして準備をして教室に向かう...
「えっと次は...」
「いーろーは!」
「うわっ!」
香菜が飛び掛かってきた...
「「「かないろてぇてぇ!」」」
そんな謎の言葉を叫んでいる人達がいるけど...
多分聞いてもよくわからないまま終わると思うから触れずに行こう...
「へっへ、可愛い反応するよね彩葉」
「急に驚かしてくるから!」
「ごめんごめん」
「それほんとに謝ってる?別にいいけど...」
「そうやって許してくれる彩葉が大好きだよ!」
「別に言われてもうれしくないから!」
「あー、そっか彩葉は先輩に言われたいもんね!」
「っ!さっきからそんなことばっか言って!もう先輩に触れるの禁止!」
「独占したいもんね彩葉!」
「だから違っ...くないけどー...」
「あっ!認めた!じゃあ今日も病院行って寝てる先輩を独り占めするんでしょ?」
でも、そういわれたら先輩と早く会いたくなってきちゃった...
「授業中集中できるかな?」
はぁ先輩が早く学校通えるようにならないかな...
そうなったら毎日先輩とずっとあえて一緒に1日を過ごせるのに...
「先輩がいつまでも起きないのは心配だし...」
「それについてなんだけど、いつ起きるとかわかってるの?」
「いやそれはわかんないってさ、だから今急に起きる可能性もあるって...」
「へぇそんなケースあるんだね...」
「これに関しては傷の問題じゃなくて本人も精神的疲労とかがあるんだって」
やはり本人は余裕っぽく振舞っていたが精神に来てたのだろう。
起きたら少しでも元気なれるよう私が頑張らないとね!
そんなこと言ってる間にも時間がたち1限目が始まろうとしていた...
「まぁ授業始まるから席つかないと...」
はぁ先輩と話してみたい...
そんなことを考え今日も学校生活を過ごす。
そして学校が終わり、私は先輩の元へと向かった...
そして病室に着いたらカーテンを開け、今日も先輩が起きるかもという期待を込め待つ...
そして少し時間経ったとき...
「ふわぁぁ~うわっ...まぶし!」
先輩が目を覚まし、少し日光が眩しかったようで、手を目元に持ってきて、日光を遮るようにしながら、少し上体を起こした...
それに合わせて私はしゃべる。
「先輩!やっと起きたんですね!」
今までの私とは違う、みんなにではなく、1人に好かれる私になるんだ!
そういう決意を決め、私は先輩と向き合うことにした...
☆
彩葉ちゃんは素直なので隠し事ができません。
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