本日も晴天なり
卯鮫正信
プロローグ
自分、犬塚 徹は困窮していた。
大学を卒業後、フラフラフリターなるものをしていたが、一か月前突如としてオーナが蒸発、そのまま家賃を払えなくなるなどして家から追い出されたのである。賞味世間知らずであるわが身としてはこれが適正とは思えなかったが、流れに身を任せる性分が故従うしかなかったのである。
何を考えたのか兎にも角にも行けるところまで電車で行き新天地で生きてけたらいいとは思ったのだが、そうは問屋が卸さないという風に考えが甘かったのである。
気付けばどん尻、体力気力もそがれ行きつくところで体力の限界を迎えたのである。
端と見ると、「すめらぎ探偵事務所」「王金融」「困ったときはお任せを」「随時従業員募集中」との看板及び張り紙が目に入ったのだ。
これで何とかなると思った自分の頭をはたきたくなるような日常はここから始まったのであった。
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