第2話 王女様のお話

「皆様ようこそおいでくださいました。どうかこの国を守っていただけないでしょうか」

「「「え?」」」


「いきなりなんですか。ここはどこなのですか?あなたはだれですか?」


このクラスの担任 佐倉 未来 が女性にそう問いかける。


「ここはオーマ帝国。あなたたちがいた世界とは違う世界です。私はこの国の皇女、シャーヤ・オーマです。シャーヤとでもお呼びください。」

「なっ…」


シャーヤ・オーマと名乗る女性の言葉にクラスのほとんどが絶句する。そんなクラスの状態を気にすることなく皇女は話を続けていく。


「今この国は、人類は滅びの危機に直面しているのです。魔王と呼ばれる知性を持つ災厄が三百年ぶりに復活し、それに合わせて人類の国の隣に国を作っている魔族が攻めてきたのです。すでに人口の10分の1が魔王と魔族によって殺されてしまいました。このままでは人類は滅ぼされてしまいます。そこで我々は、魔王と魔族を撃退し、反撃に出るために伝承に記してあった魔王に匹敵する力を持つ異世界の方々を代償を払い、召喚することとしたのです。そこで召喚されたのがあななたたちなの

です。」



「私たちはどうなるの?日本に帰ることはできるの?」

「そうだよ。日本に帰ることはできるのか」

「もうかえれないの?」


という質問に対して、シャーヤは、


「帰る方法はわかっていません。ですが三百年前の戦いの記録や伝承から魔王を倒すことが、もといた世界に帰るためには必須なのだそうです。」



「あんた何言ってんだよ。俺たちは普通の人間なんだぞ。戦いなんでできるわけないじゃないか」

そう問いかけたのは高石堅治だ。


「そうよそうよ」「戦いなんてできるわけがないじゃないか」「無理に決まってんだろ」


その言葉に何人かが反応する。


「安心してください。皆様にはこの世界に召喚されたのと同時に特別な力が与えられています。胸に手を当てて『ステータスオープン』と唱えてください。」



「「「「『ステータスオープン』」」」」

そう唱えると目の前に青い光の幕が出てきた

そこにはゲームで見るような文字と数字の羅列があった。



名田秀真:Lv.1 属性:無属性

HP:30 耐久:30

MP:30 俊敏:30

回復:30 攻撃:30

スキル:適応力上昇(大) 言語理解(極)


「なんだよこれ」「なんか書いてあるぞ」

「Lv.?属性?」「どういうことだ?」


「今皆様に開いてもらったのは、ステータスウィンドウ、というものです。現在の皆様の能力の値を示しています。その中でも属性というのが重要です。」


「秀真、お前なに属性だった?」

「僕は無属性だったよ」

「俺は氷だった」

「私は炎だった」


小声で隣の冰馬と橙華さんと話し合う。 


「今からみなさんの属性を順番に確認しますのでしばらかお待ちください」





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新しい登場人物

佐倉 未来 (女性)(占属性)

1-B組の担任。責任感が強い。ノリが良く、生徒からの信頼も厚い。


高石 堅治 (男) (土属性)

がっしりとした体格で野球部。落ち着いていて、いざという時は頼りになる。

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