王様?王子に俺が死んだと伝えましたよね?なのに…

かいとも

王様?王子に俺が死んだと伝えましたよね?

「ハロー!ヤミ、ミラ」


<ミラ

 ヤミの従魔

 アベルン国の獣神

 狼>


「アベルン様どうしたんですか?」


<アベルン

 8属性ある火属性の神

 性別男性

 水属性のメイランと結婚している>


「メルンからの手紙だからね、僕が来たという訳だよ!」


<メルン

 アベルン国の王>


「メルン様からの手紙ですか。

ヘイン様とアルベ様からの手紙は毎日届くのですが、メルン様からの手紙は珍しいですね」


<ヘイン

 メルンの双子の息子

 ヤミの事が好きすぎて、ヤンデレな男の子>


<アルベ

 メルンの双子の息子

 ヤミの事が好きすぎて、ヤンデレな男の子>



「まあ…読んだら分かるよ…

僕は手紙を渡しに来たから退散するよ!じゃあね!」

「アベルン様!…行っちゃった…

読んだら分かるよって…怖いんだけど…」

「ヤミ早く読んだらどうだ?」

「ミラ…早く読みたいんだけど…怖いんだよ!

予想が正しければ、ヘイン様とアルベ様の事だよね?」

「そうだろうな、だが王からの手紙だぞ?

読まないといけないんだぞ?」

「分かったよ…」


<ミラへ

 ヘインとアルベにお主が死んだと伝えただろ?

 だがな…ヘインとアルベの影の者として働いて欲しい!

 お主が死んだと伝えて欲しい!と言われてあの時から分かってるんだが…

 ヘインかアルベは次の王様になる人間だ、信用出来る者に影の者として働いて欲しい!

 という事で明日王宮に来てくれ!

 来なかったら、ヘインとアルベにお主が実は生きている事を伝える!

 メルンより>


「どうしよう?…ミラ…」

「どうしようもこうも、行かないと駄目だろ?

明日王宮に行かなかった場合は、生きている事を伝えるらしいからな。

ヘインとアルベに何されるか分かるだろ?」


 もちろんだよ…

 まだ10歳なのに監禁してきたり。

 手錠つけられたり。

 足かせをつられたり。

 首輪つけられたり。

 目隠しつけられたり。

 まだ10歳だよ!もう今は15歳…何されるか分からない…

 一生部屋から出られずに飼われるかもしれない…

 そんなのは嫌だ!自由の為に死んだ事を伝えて貰ったのに!

 明日行くしかないか…


「まあ、ばれないんじゃない?」

「え?ばれたら?」

「南無阿弥陀仏」

「死なないからね?!」

「人間から愛玩動物に変わるだけだもんね。

もしかしたら…奴隷にされたり?

奴隷にされたらなんも否定出来ないしな」

「行きたくないよ!ミラ!」

「行かないと生きてる事言われるぞ?

2人に場所を聞かれて教えるかもね」

「行きます…」

「そうしよう」


<次の日>


「本当に死んでいい?」

「死ぬな!追いかけるぞ!」

「え?追いかけに来てくれるの?じゃあ死ぬ!」

「は?ふざけんな!生きろ!俺はまだ生きていたいんだ!」

「嘘だよ」

「そんな嘘は辞めてくれ…」

「はいはい」

「はいは1回だろ!」

「おかんか!」

「おかんじゃねえだろ!おとんだろ!」

「あ…本当じゃん…じゃあ行きますか」

「そうだな」


<王宮 王様の部屋>


「王様、ヤミです」

「入って」

「失礼します」


「来てくれてありがとうね、ヤミ」

「いえいえ…俺の人生の為ですから!」

「やっぱりあの文で来てくれたんだね」

「そうですよ!俺の人生が終わってしまう…」

「そうだな。

そして今日来て貰った事なんだがな。

影の者の仕事してくれるか?」


<影の者

 近衛兵とは別で遠くから守る>


 今日が仕事?あ…そうか!今日は王子達の誕生日だ!

 誕生日会をするから、その時に狙われたりするしな。


「誕生日会ですか?」

「そうだ!

いつ狙われるか分からないから、今日から毎日護衛も頼めるか?」

「了解です。

誕生日会まではボケーとしていますね」

「分かったよ」


(ミラこれからどうする?)

(日向ぼっこでよくない?

 最近のルーティーンだからね)

(そうだね。

 日向ぼっこしますか!)


「ヤミ!起きろ!もう時間だぞ!」

「え?誕生日会やってる?」

「うん。

普通にやってるぞ!不振な人間はまだ見当たらない」

「了解」


 んー!

 王宮の天井で日向ぼっこしといてよかったー!

 家に戻ってたら駄目だったったな。


<誕生日会が終わった>


 ん?どういう事だ?まあ狙われてないから良かったが…

 誕生日会は護衛が多いからな…そりゃこないか。


「怪しいやつ居なかったな」

「中の護衛より部屋に戻る時の護衛が少ないから、そん時に狙われるんじゃないか?」

「そうだな…まあいない方がましなんだけど」

「そうだね…て。

怪しいやつら来ましたね」

「どうする?そのまんま殴りに行くか?」

「うーん。

普通に束縛でいいかな。

束縛 10万魔力」

「10万は使いすぎじゃない?

距離は近くないぞ?」

「念のためだよ。

10万以上の魔力があれば直ぐに殴りに行く」

「普通に解かれたな」

「嘘だろ…ミラ殴りに行くぞ」


 10万を解くのか…

 冒険者のランクで言うとしたら、Aの中あたり…

 俺にとっては雑魚だが…

 王子を狙っているやつならそれ以上は確定だろう。

 金縛りにしといた方が良かったかも知れないな。


「そこのお2人さん。

止まってくれるかな?止まってくれないなら倒すけど?」

「あー…この声久々だねヘイン」

「そうだな…アルン」


 ヤバい…でもなんで?


「酷いじゃないですか!ミラ様!

なんで死んだ事にしたんですか?

僕達は悲しくて…悲しくて…」

「本当だよ!でも…会いに来てくれた!

会いに来たって事は奴隷になりたいんですか?」

「え?」

「え?じゃないですよ!死んだ事にしてたくせに!

のうのうと戻ってきた。

戻ってきたのは。

僕達の奴隷になります!だから5年間の事は許してください!て事ですもんね?」

「まあ、許さないけどね!

俺達に何をされようとも。

許しを乞おうとも。

俺達は悲しかったんです!

いたぶって…いたぶって…いたぶってあげる!」


 あー…ミラお疲れ。

 これは誰も止められないや。

 ヤンデレを怒らせたんだから。

 傷痕すごそうだな…


「あっ…あはは」


 逃げれば勝ち!なんとかなる!


「逃がしませんよ?

金縛り 100万魔力」

「あー逃げようとするなんて…ゾクゾクしてきたじゃないですか!

そんなにいたぶられたいんですか?

ヤミってどMだったんですか?

それなら嬉しい報告です!いっぱい傷痕つけますから!」

「どんだけ泣いても許さないですからね!

今日は最高な誕生日だね!ヘイン」

「そうだな!アルン」


<この後はご想像におまかせします。

 部屋に向かっていた王子2人は、アベルンの眷属が変装していました。

 ミラが生きていると分かったのは、王宮にミラの匂いがあったからです。

 王とアベルンに聞き。

 誤魔化せないと分かった2人は、本当の事を話しました>

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王様?王子に俺が死んだと伝えましたよね?なのに… かいとも @kaitomo

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