スタンプー姫
スタンプー姫、オーロラちゃんのゴンドラに乗ってベネチアにやって来た。
うちに会うために。
「あやなっちー!結婚しようー!」
姫は、うちに会うなり、そう言ってきた。
「えーっ?結婚ー?」
「そうよっ!わたしは、あやなっちと結婚したいのー!」
「えーっ?結婚ー?」
うちは、同じ言葉しか返せない。
ゆなっちもくうりも
「えーっ?あやなっちとスタンプー姫、結婚するのーっ?」
って、驚いてる。
「そうです!わたしは、あやなっちと結婚するんです!」
「えーっ?結婚ー?」
うちは、同じ言葉しか返せない。
キッチンにいたママも出てきて
「あらあら、確かにお似合いのふたりですけどね...」
「そうでしょー?そうですよねー!わたしも、そう思うんですー!結婚するのは、宇宙であやなっちしかいないと...」
「えーっ?結婚ー?」
うちは、同じ言葉しか返せない。
「今すぐにではないですよね?」
って、ママも姫に聞いてくれている。
「はいっ!今すぐにってわけではないですけど...10年後には」
「えーっ?10年後にーっ?」
うちは、ちょっとだけ言葉を変えられた。
☆
うちら3姉妹、ママ、スタンプー姫で、キッチンで料理を食べながら、話しあっている。
ママのカレーはいつも美味しい。
スタンプー姫も
「ママのカレーめっちゃ美味しいですねー!わたしも大好きになりましたー!」
って、めっちゃ喜んでくれてる。
「10年後にふたりは結婚するっていう約束...つまり婚約ってことになるのでしょうか?」
って、ママは姫に聞く。
「はいっ!そういうことですねっ!婚約ですねっ!」
スタンプー姫は身を乗り出して大声で言ってる。
「えーっ?婚約ーっ?」
うちは、スタンプー姫に聞いてみる。
「そうですよ!婚約です!」
当然のように、当然な顔をして、スタンプー姫は、うちを見つめて、言ってる。
「まあ、あやなっちの結婚相手は、たぶん地球にはいないだろうから、ちょうど良いのかも...」
って、ゆなっち、めっちゃ乗り気になってる。
くうりも
「スタンプー姫、可愛いから、あやなっちにぴったり」
って。
☆
ママも
「そうですねー!キッテ星もきれいな良き星でしたし、わたしも好きになりましたし...」
「そうでしょー!」
スタンプー姫めっちゃ目を輝かせてる。
「でも結婚するとなると...スタンプー姫は地球に来られるのでしょうか?」
って、ママは聞く。
「いえ、わたしはキッテ星の姫ですから、あやなっちをキッテ星にお迎えすることになりますねっ!」
当然のことのように、キッパリと、スタンプー姫は答えてる。
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