短編みかん

とだせりな

豆電球の灯りの下で

「ねぇ。夫はさ、幸せ?」

「もちろん。幸せだよ」

「ほんとに?」

「本当に決まってるだろ。自分の命より大切な人が、二人もいるんだからな」

 スヤスヤと眠っている息子の頭を撫でながら、夫は優しく微笑んだ。

 私は、ゆっくりと目を閉じた。


「ありがとう」

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