練習 異世界もの
竜翔
練習 1
俺はただの一般人だった。本当に何の変哲もない高校生だった
だがある日、異世界に前触れもなく飛ばされた。
そして飛ばされた先というのが厄介なことに…
「全く…誰がこんなことしやがったんだ…」
いわゆるダンジョンと呼ばれる迷宮で目の前にいるのが魔物である
ガーゴイルと呼ばれるものだろうか?石造の悪魔が動き俺を視認した瞬間
攻撃が始まりとっさに俺は振るわれた腕を回避する。
思考は極めて冷静、それは単純に現実への理解が追い付いていないだけ
攻撃を寸でで回避、それは条件反射によるもので次はないと杳として告げていた。
「こんなとこで終わんのかよ…」
それは、ストンッと落ちるようにすんなり受け入れられた。
だってそうだ。俺はただの高校生。今まで普通に生きてきて不思議なことになんか縁がない。だからこそ今経験しているありえないが俺にとっての最上級。泡沫の夢のようにさっくりと終わり
それは一秒にも満たない回顧であり思考。回避の直後に起こった走馬灯のように流れる意識。次に見る夢はきっと来世だろう。だからこそ…思わずにはいられない。
―認めない。手足に力が入る。
―ああ知らない。血潮が熱くなる。
―俺は。きっとこれは…。
「ざっけんなよ…」
―――ようやく受け入れ追い付いた。
そして俺は現実を踏み砕くように力を込めて言い放つ
「俺は、まだ何も始めちゃいないんだッッッ!!!!!!」
現実でも異世界でも、俺の人生はまだ始まりすら告げていない…!!!!
その声にガーゴイルはおののいた。いや、正確には俺の背後にある何かに恐れを抱いたのだ。振り返りそれを見る。
それは祭壇だった。鎮座する台の上に輝く何か。ひるんだガーゴイルの隙をついて俺は飛び込むようにそれに向かって手を伸ばした
≪―――――――――
アナウンスのような電子音が聞こえて手に取ったものは俺の左手に装着された。
「なんだぁ…こりゃ一体…」
何なのかはわからず手に取ったがガーゴイルが恐れているならこれしか突破口はないだろう。そしてそれは輝きが消えゆき輪郭を表してゆく
――これは、ハンドコンピューターだ。異世界でコンピューター…?と疑問符をつけたくなったが古代のオーパーツと思えば納得できるかもしれない。
そしてウィンドウ画面が表示されコンピューターには俺の名前
≪
練習というか趣味
異世界メガテンものみたいななにかです
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