第200話 集まる! 想いと閃光の力!!
「!!!!っ なんだ!? この尋常ならざぬ霊圧は!?」
突然発生した強大かつ巨大極まりない霊圧に警戒を示す『災厄』!
そしてすぐ様『災厄』はその場所を特定する!
「閻魔の兄妹! それに…… あの男か!」
何か企んでいた様子ではあったが…… この霊圧…… ただ事ではない!
早急に潰さなくては!
『災厄』の攻撃の意志が三人に向けられた次の瞬間!
ガキィィィィィィィィィィィン!!!!!
「!!!!!っ」
凄まじい斬撃が『災厄』を襲う!
間一髪、右腕でガードに成功するもその巨体は大きく後方へとのけ反り! 体勢を崩される!
「ぐっ! ゼクス!」
「余所見してんじゃねえっつったろ。 死ぬぜ!」
「まあ、どのみちテメーはもう終わりだがな。 クク……」
あからさまに挑発し、攻撃対象を再度自分達へと向けさせ、黒崎達の時間を少しでも稼ごうとするゼクス!
なるほど―― 中々面白そうな事を考えやがる!
レオンも覚悟を決め、剣神もそれに応えるか!
当代に到っては『
あの力…… かつてのヴァラン以上に使いこなしてやがる……
へっ! やるじゃねえか!
それに――
あれが奴がかつて天界治安部 総司令へとなった際に女神共が力を込め! 名前は忘れたが天界一のナントカって名工が鍛え上げたっつう宝剣の真の…… いや! 裏の姿か!
しかし…… 野郎のあの眼……
経緯はちげえが、どうやら『俺と似た様な事をかまそうとしている』って感じだな――
馬鹿野郎が…… アルテミスが見てたらブチ切れそうな気もするが……
だが大した覚悟だ!
ったく! どいつもこいつも…… 熱い真似してくれやがるじゃねえかよ!
面白え!! 面白えよ! お前ら!!!
いいぜ! だったら見せてみな! テメエらが紡いできた想いと根性と執念がどれ程のモンなのかをなあ!!!
『災厄』への視線は反らさずに黒崎達の覚悟に自身も応えようと改めて決意するゼクス!
そして体勢を立て直す『災厄』――
「おのれ…… どこまでも目障りな……」
左手に瘴気を集約させる『災厄』!
「もはや貴様等に構っている暇等ないわ!」
「いい加減に消え失せよ!」
「テメーがな!」
ズガアアアアアアアアアアアアン!!!!
強力な一撃同士が火花を散らし! ぶつかり合う!
「オオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
「オラアアアアアアアアアアアア!!!!」
だが! 互角に見えた衝突かと思いきや! そうではなかった!
「くた…… ばれええええええ!!!!!」
ドオオオオオオオオオオオオオン!!!!
今度はゼクスが大きく後方へと吹き飛ばされる!
「がっ!!!!!」
追撃に出る『災厄』!
だが他の戦士達も波状攻撃を仕掛け! 果敢に足止めをする!
その間によろめきながらも、体勢を立て直すゼクス!
だが、顔色がどんどん悪くなっていく!
「ちっ! 流石に身体がいう事効かなくなってきやがったか……」
もうこれ以上はもたねえぞ! やるならさっさとしろ! 若造共!
その頃――
リーズレット・レオン組――
『災厄』の半分近くにも匹敵する程の巨大な大きさを誇る剣状の闘気と化したレオン――
そんな彼は今、リーズレットの刀を覆っている状態であった!
「いくよ…… レオン!」
「ああ! 思いっ切りぶっ放してくれ! リーズレット!」
「うん!」
「ハアアアアアアアアアアアアアアア――」
更に霊圧を高め! 残る全ての力を刀身に! そしてレオンに込めるリーズレット!
そして――
「いっけえええええええええ!!!!!!」
「オオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
ズバアアアアアアアアアアアアン!!!!
遂にその一刀が解き放たれた!!!
そして同じく大王側も――
「ハアアアアアアアアアアアアアアア――」
大王の背にある巨大な『印』より、かつてない程の力を送り込まれていく大王!
眩いばかりの金色の闘気が力強く! それでいて穏やかに大王を包み込んでいく!
眼を閉じ精神を集中し、極限まで力を高めていく大王!
「―― どうやら『印』も僕の事を認めてくれているみたいだ」
「この力を最大規模で扱う事…… その資格が! 心が! 僕の
必ず勝って! 皆で! 生きて必ず帰る!
そうしてまた皆で馬鹿やって…… 笑い合って…… 皆で共に平和な世を分かち合う為に――
皆で帰るべき場所に帰る為に――
そうだろう? エレイン君――
僕の帰るべき場所は君なのだから――
そして両の瞳を開き! 大王もまた遂にその力を解き放つ!
「これが…… 今の僕が放つ事ができるありったけの力だ!」
大王の剣に! 今まで高めてきた力が全て集約されていく!
先程まで穏やかだったその巨大な闘気は激しく渦巻き! そして光を増していく!
「これで最後だ!」
「
その絶対不敗の金色の閃光!!!
リーズレットの一撃と、ほぼ同時にそれは放たれた!!!
そして放たれたその先――
先程放たれたリーズレットの一撃と激しく交差する!!!
そのまま二つの強大な力が融合!!!
更に力を増し! 一つの巨大な光となりて『災厄』を襲う!!!
一方、『災厄』はというと――
「ハア、ハア…… てこずらせおって!」
「ぐっ……」
「グーちゃん…… 大丈夫…… ですか?」
「ふっ…… 無論…… だ!」
「…… くそったれ!」
「ここまでか……」
「…… 生きてます? 霧島君?」
「…… 多分……」
史上最大の巨悪を前に限りなく奮戦した戦士達であったが、遂にここで力尽きる――
『災厄』を前に皆、もはや身を動かす事すら厳しい状況であった。
邪魔者を排除し、最後に爆発波でこの場の戦士達を塵一つ残さずに消し去り、とどめをさそうと瘴気を高め始める『災厄』!
その時!
「!!!!! なんだ!? この強大な閃光は!?」
迫りくる『それ』を感じ取る『災厄』!
!!!!!っ
なんという凄まじいエネルギー!!!!
奴等め! 全てはこれを作り出し! 再生の隙すら与えずに、一撃のもとに我を滅ぼす算段だったか!
確かにこれは…… 危険すぎる!!!
だがっ!!!
「ふん! みすみすくらうと思うかぁ!!」
仲間達を使い、我の注意をこいつらから離さん様にしていたつもりだろうが!
甘いわ!
確かに速い! がっ! 我なら躱せる!
戦士達へのとどめを中止! 即座に緊急回避へと移行する『災厄』!
「オオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
大きく! 超スピードで横へと飛び上がる『災厄』!!!
ゴオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
閻魔兄妹の渾身の一撃であったにも関わらず、その閃光はむなしく空を切る!!
「ハハハ! 残念だったな! 馬鹿共が!」
体勢を崩しながらも見事その一撃を躱しきり! 勝ち誇る『災厄』!!!
だったが!!!
…… まて…… 何か違和感が……
最後の一撃にしては詰めが甘い……
いや! 甘すぎる!
…… !!!! そうだ! 『奴』は!?
閻魔兄妹と共にもう一人! 何かを企てていた『奴』はどうした!?
―― ! 『この方向』はっ!!!!
『災厄』が視線を向けるは躱された…… いや! 仲間達への攻撃を遮断! そして『災厄』の体勢を一時的にでも崩し、僅かでも隙を作る為に『わざと躱させた』その一撃が向かうその先は――
解決屋 黒崎修二!!!!
そして彼は宝剣をその両手で持ち! 刃を天高く向けている!!!
「―― なにいいいいいい!!!!!?」
またしてもあいつか! ただの人間風情が! この期に及んで一体何をするつもりだ!?
猛スピードで黒崎に突っ込んでいく閃光の一撃!!!
そして――
ズガアアアアアアアアアアアア!!!!!
その一撃は、黒崎が宝剣の秘匿プログラムにて発生させた彼の周辺に展開された特別製の障壁へと激しく衝突する!!!
だがそれだけではなかった!!!
なんと障壁を伝い! その一撃のエネルギーを吸収! 黒崎の宝剣へと更に力を増した状態で集まっていく!!!
「がああああああああああっ!!!!!!」
この裏技の反動で全身の筋肉! 骨格! そして血管が悲鳴をあげる黒崎!
だが勝利を確信した彼には、もはや痛み等あってない様なものであった!
世界の命運を左右する最大最後の一撃が今! 振り下ろされようとしていた!
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