第139話 登場人物紹介 ⑥

 霧島恭弥


 第六章後の人物紹介欄③で「謎の死神夫婦」としても記載。


 霧島達也の高祖父で元人間。


 長い赤髪で、人間の見た目で言ったら三〇代中頃位の顔立ちの、鍛え抜かれた身体の持ち主。


 生前は世界中の紛争地域でその名を馳せた世界最強クラスの超凄腕の傭兵であった。


 戦死して天界にその魂を運ばれる際に、当時の担当の死神で後の妻となるサアラと出会う。


 本編では描かれていないが、その出会いが下界の戦場で心が荒んでいた彼にとって運命的な転機となる。


 後にサアラの紹介で室長の久藤雫とも出会い友人兼上司部下の間柄となる。


 また、この時代にシリウスとも出会っていて色々世話になったりもして以降、彼とも親交を深めている。


 地獄行きを言い渡されたが、しっかりと罪を償った後は難関(特に天界人には身体能力で劣る人間には)と言われる死神試験をクリアするばかりか上位成績で突破して転生。


 その後、数々の任務をこなしメキメキと頭角を現す。


 優れた戦闘能力、統率力、戦術眼、戦略的知識、カリスマ性を極めて高いレベルで備えておりサアラと共に『伝説夫婦』の異名で知られ多くの死神達から尊敬されている。


 結婚後は周囲を気にせず、サアラとイチャイチャしまくっている。


 また、現在は気さくな性格で閻魔大王とも仲が良く、サアラと共に零番隊に所属しているが表向きは引退した事になっており裏からリーズレットの命により昔から天界の異変を探っていた。


 リーズレットの懐刀であり鬼札的な存在で彼女からの信頼も厚い。 


 またセシリアや玄孫の達也にも戦術的指導や訓練をしたりと指導能力も高い。


 愛用の武器は大型銃剣だが基本、ほぼ何でも操れる。


 その戦闘能力は久藤の「眠りし力の解放リベレイション」がかかっていて、サアラと二人がかりだったとはいえ、剣で敵方の主砲を跳ね返したり、周囲の仲間を気遣い、サアラに通信で援護を頼もうと会話しながらも、その片手間で強力なドラゴンを牽制する程の離れ業を見せた。


 大戦開始時はグランゼウス要塞で周りの死神を指揮しながら戦っていたが、久藤の命により現在はサアラと共にガンシップに乗って最後の敵兵生成装置を叩きにいく為移動中。




 霧島サアラ


 霧島恭弥の妻で達也の高祖母。


 銀髪のセミロングで細身の女性、人間の見た目的には、二〇代後半から三〇代前半位の容姿である。


 天界の死神の中でも五指には入る程の高い戦闘力を誇る。


 かつて人間だった恭弥が死亡して天界に魂を運ぶ担当者として彼と運命的な出会いを果たす。


 諜報部室長の久藤雫とは死神養成学校からの付き合いで、友人関係であり上司部下の関係。


 また、超重度の玄孫馬鹿で達也に悪い虫がつかない様に目を光らせているが、共通の知人であるシリウス繋がりで、カエラとも仲が良く、彼女だったら達也の彼女になってくれても良いかもと大戦前に達也に送った手紙で漏らしている。


 その際にかつて自分が愛用していた強力な死神の鎌を達也に送った。


 元々はサアラも達也と同じ一つの巨大鎌で敵を粉砕する戦闘スタイルだったが、一昔前から自身は少し小振りの鎌の二刀流で戦う戦闘スタイルへと変化させている。


 大戦中は恭弥と同じくグランゼウス要塞に配置されていたが、現在は彼と共に敵兵生成装置に向かって移動中。




 シリウス・アダマスト


 元死神事務所 総司令を務めていた程の漢で、全ての死神を統べる最高責任者だった漢。


 この物語の主人公である黒崎修二の前世でもある。


 名前の由来はシリウス=『光り輝くもの』に、アダマストはアダマス=下界の中では最高硬度の金属であるダイアモンドの別名


その事から『何者にも傷つけられない』、『何者にも征服されない』、または『強く、硬いもの』といった意味が込められている事から、シリウス・アダマスト=光り輝く強き者という意味合いを込められ実の親から付けられた模様。


 作中未登場だが、この事から両親は息子であるシリウスを愛し、下界である人間界にも興味を示していた事が窺える。


 愛用の武器は天界屈指の業物である宝剣デュランダルだが、喧嘩も強い為、素手での格闘戦も可能。


 その戦闘力は閻魔一族に次ぐ実力の持ち主だが、それ以上に、あらゆる状況での本質を見抜き、利用する戦略的頭脳や搦め手に優れ相手の裏をかく事を得意とする。


 また、黒崎としてもそうだが、車の運転技術が超人の域を超えており、解決屋チームとして、現在アルテミスのいる黒き塔へと車を走らせている際に、無機物の車がまるで生き物の様に動いていると敵兵に言わしめたり、無数の銃弾が飛び交う戦場の中、それらを全て先読みしながら躱すという離れ業をやってのけた。


 前大戦で両親を失い、その復讐心で破滅の道を辿ろうとしていたところを女神アルテミスと雷帝レオンバルトと出会う。


 彼らに諭され、そして嘆願する事によって自身もその頭脳を使って間接的に前大戦へと参戦。


 両親を失った精神的負荷によるショックで潜在的に眠っていた、物事を多角的に先入観なしで捉える思考能力が開花(アルテミスの推理によると)して、諜報部ですら当時まだ事件の全容を捉えることができていなかった『災厄』に関する手掛かりを、たった一人で迫る程の能力を見せる。


 後に結果的に災厄の動きを捕捉し、事件の解決に貢献した。


 短い間だがアルテミスとレオンに武術指導含め様々な事を教えてもらい、シリウスにとっては彼らはもう一つの家族の様な存在でもあった。


 その後は死神としてその力を着実に伸ばし総司令として活躍、当代大王が幼少の頃の世話係兼指導、護衛係、また多くの死神や天使とも親交を深め、様々な人物に影響を与えていった。


 九十年前のアラン・カーレントとの事件で魂魄を損傷、その後、裏でアルテミスの手により延命処置の後、天界上層部が情報規制をかけ、ごく限られた一部の者達の間で彼を匿い、転生が可能なまでに魂魄を回復させた後一か八か人間の母胎にその魂をとばし、それが後の黒崎修二となった。


 この事件で当時恋人同士だった葉原木京子と死別する事になってしまう。


 成人時のシリウスの性格は黒崎を少し丸くした様な感じだが、なんだかんだ言っても困った人間を放っておけない、例え自らを犠牲にしてでも、仲間や他者を守り抜こうとするその本質的な部分は、黒崎と共通する部分が多い。


 かつての記憶と力の一部を黒崎が取り戻した事で、短時間での強化形態としてだが、黒崎がシリウスの力を纏う事が可能となっている。




 ミリア・アルゼウム


 先代大王の妻であり、極神流薙刀術の免許皆伝者である。


 また、作中に描写はないが彼女も前大戦を経験している。


 その姿はさながら、リーズレットをそのまま大人びた感じにした容姿である。


 引退した身でありながら、その実力は未だ衰えず、此度の天界未曽有の危機に、息子からの応援要請で夫と共に参戦する事となった。


 大戦開始直後、夫の業火による覚醒アラウザル・インフェルノによりパワーを強化された状態で、敵からの主砲を彼と共に跳ね返す芸当をやってのけ、その後も閻魔の城に攻め入った敵兵達を無双する。


 『二人の絆』エピソードで、幼少時代のエレインと出会い、彼女のファンとなる。


 かなり変態的な願望を彼女に押し付けては彼女に煙たがられているが、基本的には非常に優しい性格の持ち主である。


 夫婦、親子仲は良好だが、夫を尻に敷きまくっている部分も。


 息子とエレインを何としてもくっつけたいと思っており、描写はないが娘のリーズレットと、よく作戦会議している。怒ると怖い。




 キース・マドック


 六章後の人物紹介欄④にて謎の人物としても記載。


 長らく謎とされていたその正体は前大戦の後、『災厄』が生み出した分身であり思念体であった。


 目的の為ならどんな手でも使い、他人の不幸を自身の快楽とする残虐極まりない性格の持ち主。


 レオン曰く「頭のネジが百本位飛んじまってる」 「タガが外れている」 との事。


 前大戦の後、『災厄』はそのほとんどの力を失ってしまったが為に、長い年数をその傷と力を癒す為に、異空間にて眠りにつき、その間、外の世界で様子を探りつつ、今回の大戦に使えそうな駒や天界側の戦力含めた情報等調べる為の密偵役として、キースが生み出された。


 それから現在に至るまで様々な形で裏で暗躍。 『二人の絆』エピソードでの一連の事件の黒幕でもあった。


 高い戦闘能力と凄まじいスピードでエレインと対決。

 

 互角に近い闘いをしながらも、それでも単純な戦闘力では彼女には及ばなかった。


 しかしキースは自身の体内に瘴気とブレンドした強力なウイルスと毒を持っていて形勢逆転。


 毒に侵されたエレインを追い詰めるが、彼女の危機に現れた閻魔大王の怒りを買い、成す術なく一方的に追い詰められる。


 大王の印の呪いを利用して、彼の自滅を誘いにかかるが、エレインの命がけの叫びによって冷静さを取り戻した大王の業火による裁きジャッジメント・インフェルノの一撃により、文字通り塵一つ残らず消滅させられてしまう。


 結果的にこの戦いで、キースは二人に過去の借りを返され、倒される結果となった。




 危険な漢


 異空間でキースによって封印されていた謎の人物。


 彼が消滅した事で拘束が弱まり、空間を突き破って天国エリアに出てくる。 


 容姿は人で言ったら見た目は二十代中頃位、背中まで流れる白髪のウルフヘアーにサイドと前髪に一部赤のメッシュが施され、赤いコートを羽織っている。


 能力は現段階では炎を操る事しか判明していないが彼の口ぶりから敵陣営、それも少なくとも雷帝レオン級の強さの持ち主である可能性が高いことが示唆されている。


 外に出た彼は、自身の獲物の気配を捉え、そのターゲットに向かって移動を開始する。

 



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