第3話 共存関係のためには
※菫色の瞳→藤色の瞳 に修正しました。
さて、改めて私の自己紹介をしよう。
私の名は『ヴィオラ=ベルベット』。今年で六歳。
ベルベット公爵家の一人娘だ。
艶やかな黒髪に藤色の瞳をもつ、ヒロインにも負けないほどの美人。
人形のような中性的な美しさから、将来『人形姫』と呼ばれるようになる。
そして、ヒロインと仲が良くなったばっかりに魔獣に襲われてしまう不幸な人物である。
ムムム……。どうすれば私は死なずに済むのだろうか……。
私が死ぬ原因は魔獣に襲われたことだから、ヒロインをかばわなければいいのだろうが……。
しかし、それではヒロインが死んでしまうだろう。
それはそれで寝覚めが悪い。
どうにかして、私とヒロインが共存する未来はつくれないものだろうか……。
ああくそ、私がもし強ければグーパンで殴ってボコボコにしてやれるのに……!!
――!!
そうか!鍛えればいいんだ!
確か前世でも鍛えていた気がするし、そうして強くなれば死を恐れる心配もない。
そうとなれば早速行動だ。
それからの行動は早かった。
男物の服を仕立てさせ、剣術の指南役を確保し、身体作りのために栄養がバランスよく豊富に摂れる食事にしてもらった。
トレーニングも始めた。
器具がなくてもできる体幹トレーニングを主として体を鍛え始めている。
それから、この世界には魔術が存在する。
魔力適性検査という使用可能属性を調べる検査を行ってからでなければ使えないが、ゆくゆくは鍛えていきたいものだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます