エピローグ
「ん!すごい!かっこいい!」
鼻息を荒くしながらそう褒めちぎる澄火。
「……そうか?」
「ん!似合ってる!」
「……ありがとう。それで、この戦闘服、一体どういう効果を持ってるんだ?」
俺はなんだか照れ臭くなってきたので、戦闘服の機能へと話題を移す。
「……ん。まず、修復機能……それも、かなり強力なものがついてる。服のコアとなる部分さえ残っていれば、いくらでも再生可能」
「すごいな。コアっていうのはどこにあるんだ?」
「……ん。胸の“Colors”のロゴがコア」
なるほど。
滅多に攻撃を喰らうようなことがない場所だし、攻撃を喰らったらその時点で死んでる可能性が高い。
そういう意味では、コアの場所としてベストだろう。
「もちろん、防御力も高い。若くんの
「それはシンプルにありがたいな。あとは?」
「……ん。自動清掃機能と、湿度・温度調整機能がついてる。自動清掃機能は他の装備にも適用されるから、いつでも装備全てを綺麗なままにできる」
結構、闘いに直結するというよりは、戦いのコンディションを整える……あるいは保つような機能が多い。
「ん、それから最後に、若くんのにはアーティファクトの効果を高めるブースト機能がついてる」
「……そんなことできるのか?」
「ん。エルヴィーラ王女が作った」
流石の技術力といったところか。
「ん。効果はかなり強力。ただし、0.5秒しか効果が持続しない上に24時間のクールタイムがある。」
「……なるほどな」
超高速の戦闘では、0.5秒はかなり長い。
効果はかなり高いという話だし、24時間のクールタイムがあるとはいえ有効に使えば戦闘を決めきることができるだろう。
「澄火のには何かついてるのか?」
「……ん。ついてる。これが」
そういうと、澄火はぱっと手のひらを広げる。
「展開」
すると、体のあちこちからいくつかピンのようなものが飛び出す。
「ん。紫電を経由させることができる」
「なるほど。有用だな」
白銀の短剣といい、使いこなすのはかなり難しそうだが。
「……ん。そう言えば、明後日からエルヴィーラ王女の島に行くから」
「……急だな」
スケジュールも、話の流れも。
「……ん。行くメンバーとか、詳しいことはもう決めてあるから」
「……なるほど?」
「ん。サプライズもあり。お楽しみに」
澄火のサプライズ……そこはかとなく危険な香りがするワードだ。
「ん。じゃあ、お風呂入ってきて、ご飯用意してるから」
そういうと、澄火は戦闘服から普段着に変身して、台所へと消えていった。
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