第5章 戦利品

プロローグ

ふわふわ、漂っている。


どこかわからない場所。


なにもわからない場所。


自分が誰かも忘れそうになる。


……不意に、目の前にホログラムのようなものが再生される。


たくさんの複雑な機械が置いてある空間。おそらく、研究所といったところだろうか?


『……部た……は!』

『か……つ……です!プロ……の転送まで……秒』

『次……ないか』


ホログラムは途切れ途切れで、映像に至ってはほとんど判別ができないほどにぐちゃぐちゃにか擦れてしまっている。


と、映像が切り替わった。


空を埋め尽くす無数の艦隊。それぞれの船から大量の白いロボットが出現し、地上を焼き払っている。

立ち向かっているのは、銃を持った超人的な身体能力を持つ人型の生物たち……そして彼らが操る機械。


現代の地球を遥かに超える科学文明を持っているのか、それらの性能は凄まじいものがあるが、白いロボットたちはそれをものともせずに蹂躙している。


再び映像は切り替わり、研究所へ。


『プロ……プ、起動。……士、こ……した』

『うむ……次……会おう』


そして、ふっと周囲の空間が黒に染まった。

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