第7話◆十日後にやらかすグラン&巻き込まれるアベル――七日目

 できたぞ! 俺超頑張った!!

 昨日の夜遅くまで部屋に籠もって考えた、俺の考えた最高に可愛い女の子のフィギュア!!

 の原☆案!!

 うむ……あまり絵が上手くないのは仕方ない。何となく伝われば、細工の天才タルバがきっとなんとかしてくれる。


 そしてちゃんと服も考えた。

 絵が下手なので図案はすごく微妙なのだが、俺の頭の中ではばっちりだ!!

 正直ビキニアーマーも捨てがたかったのだが、溶かしがいのあるヒラヒラの布の服だ。

 フィギュアをタルバに作ってもらっているうちに、俺は服を作る予定だ。


 そんなわけで今日はタルバの下へと向かうことにした。


 ヘイ、タルバ!! 可愛い女の子の等身大フィギュア作って!!

 え? 何その微妙な反応? そんなに引かなくてもいいじゃん!?

 こ、これは男の浪漫のためであり、スライムの研究のためなのだ!


 ああ、うん、人型のゴーレムに近い感じだね。

 そうそう、時々マニアックなゴーレム技師が作っている、生き物と見分けが付かないゴーレムとかガーゴイルみたいなの?

 ああ、ちょっと実験するから動かなくてもいいんだ。

 そうそう、形だけ。精巧な人形みたいなものだね。


 どう? 俺の描いた絵、わかりにくいけれどこんな感じで可愛い女の子か、セクシーなお姉さん?

 とりあえずやってみる? さっすが、タルバ! ありがとう!!

 え? 等身大は材料費がエグくなる?

 そうかー、とりあえず実験だしそんな大きくなくていいか。うん、五〇センチくらいで十分だな。


 何か必要な素材はある?

 ああ、植物繊維を溶かすスライムの実験だから植物素材以外いいな。

 生き物の体は溶かさなくて、植物繊維だけを溶かすスライムの研究をしているから、できれば人形は動物の体に近い方がいいんんだよなぁ。

 フレッシュゴーレムは専門外?

 フレッシュゴーレムって死体のゴーレムだよね? 死体じゃなくて、動物の皮とか毛とかかな?

 そうだな、今回はお試しだから無理に生き物の素材にこだわらなくていいよ! 

 そ、そうだな、粘土で作って表面を塗装でもいいかな。とりあえず植物素材じゃなければ大丈夫だよ。

 うん? できるところまでやってみる? さっすがタルバーーーッ!!


 じゃあ、俺はその間にフィギュアちゃんの……人形ちゃんの服でも作っておこうかな。 サイズはこのくらいね。

 うん、後で調整できるようにするから大丈夫。


 おっと、女の子っぽい可愛い色の布なんかなかったな。

 パッセロ商店に布も売っていたな。ちょっと布を買いに行ってくるか。


 じゃ、あとよろしく~~~~~!!

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