ポールシフト実行!?地球を救え!06

「激変説を少し詳しく説明するわね。激変説は天変地異説とも言われているの、地球の自然的変動、例えば長い年月をかけて変化をかけるということではなくて、ふいに起こる驚異的な変化によって起こることを説いてるわ。

当然、それくらいのインパクトを受けた地球上の生物というのはその度にほとんどの生物が絶滅するということになるわ。」


「なるほど、そういった説も存在するんですね」


「そして、絶滅しまた新しい生命が生まれるというサイクルを幾たびも繰り返しているということになるのね。」


「では、過去に文明があったとしてもその天変地異によって破壊され跡形もなく消え去ってしまうことは可能性としてはあったといことですね。」


「そう、ただその説もジョルビエが1821年に提唱したものの進化論が主流になったことから衰退していったわ」


「えっ!?ダメになったんですか!」


「そう、そこでさっきのチャントーマスによって20年以上蓄積した専門知識と調査によって超古代文明の存在、人類の起源に関する新しい解釈を提唱したの、その中にあったのがポールシフトであり、その現象によって幾たびも地球上は破壊と再生を繰り返したという理論を打ち出したの」


「なるほど…これでは常識としていたものが狂わされてしまう可能性があったわけですね。」


シータ先輩は僕の言葉を聞いたあとに大きく頷いた。

「そしてポールシフトがもたらす世界への影響の描写はわずか数日の間に起こるの。その間陽子や電子などの高エネルギー粒子にさらされてしまう、結果地表の電子機器に著しく干渉し大規模な停電が引き起こされることになるの。そしてその力がやがて大規模な地震や噴火を起こすことになる。街は瞬く間に津波を起こし沿岸部全域を壊滅させ、火山噴火によって火山灰や溶岩が地上に降り注ぎ周辺の生態系に破滅的なダメージを与えるということが書いてあるの。

そして、極地の海水が急激に溶け出してしまうことで海面上昇を起こし大陸が海に飲みこまれてしまう。それは南極の位置が赤道上の位置に変化するほどに激変し、まるで別の惑星になってしまったかのような結果になるわ。」


「悲惨です…」


「そうだから、例えこの状態になって人類が生き残っていたとしてもそれは石器時代からやり直さないといけないくらいの状態になっているということになるわね。でもねアルファくんこれはさっき言った再販版の本には載っている内容なのよ。」


「えっ、あっそうか描写が書かれているってシータ先輩は言ってました。確かにこれだけだとSF小説にもありえる話だな…」


「だから、なぜこの本がCIAによって発売禁止になったのかということ、それがあの幻のページに隠されているということが言えるということに繋がってくるわ。

おそらくそこにはこのポールシフトを意図的に引き起こす何者かの存在が書かれていたのではないかということに導かれるわね。」


「何者かによって!!!???」


「それは自然的な発生なのか、高度な存在も仮に誰かが仕掛けていることが人類にばれるとすればどうなるのか…」


「ぶわっくっしょょょょょょん!!」

シータ先輩がいい終わった直後、奥の自動販売機でコーヒーを選んでいる部長が大きなくしゃみをした。


「わっーーびっくりしたーーー」


「アルファくん、地球では噂をした人がくしゃみするっていう習慣があるみたいよ。」


「えええーーー本当に部長が出来ちゃうんですかーーーー!」


シータ先輩はにっこり笑顔で


「じゃ、今日も仕事頑張ってね!」

っと僕の肩を叩いて去っていきました。


あー本当に頑張らないいけないんだなぁ。

僕はそう思い外の景色を見ながら残りのコーヒーを飲み干してその場を後にした。


ポールシフト編 終話

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