思って念ずる

 現在接客業をやっており、定期的に来店する方、不定期な方、来店ペースっていうのは人それぞれで違うもの。

 そんな中で、経験ある方多いと思うのが


「そろそろ電話かかってくるな」


 と思うと、頭に浮かんだ相手から問い合わせの電話がくる場合がある。また、従業員の間で、特定のお客さんについて話題にしていると、そのお客さんが電話してくる。こういう時に、「言霊が飛んだ」とか「念が飛んだ」といった表現をする。


 こういうのは職場だけでなく、友人・知人といった人のことを思い浮かべると、何かしら連絡が届く。恋人同士のような距離の近い相手だと、尚更繋がりやすい印象がある。


「今、連絡しようと思ってたんだよ」


 そんなタイミングあると思う。この場合は以心伝心に近いことだけど、思念伝達の方じゃないのかな。思って念ずる、これも形として見えないけど、昔からある言葉なので重きを置かれたものなのだろう。


「今ある心が相手に向いて思った」結果、相手が受けてくれたのかなと考える。


 ただ、興味より好意を持った場合は、その念がよこしまなものが入りやすいので冷静になるべきこと。強い思いは行き過ぎて相手から嫌悪や拒否となり、一方的な思いは怨恨に変わる人がいる。恋は盲目。見るべき相手が見えなくなり、勝手な自らの思い込みで相手が思ってもいない考え・行動を想像し作り上げやすい。


 こういう時に、中庸ちゅうようという言葉を思い出す。


「何事も、ほどほどが良い」


 思って念ずるのも、どんな相手だろうと、そこまで考えてあげる必要はない。

 用があれば、相手から連絡が来る。

 全てをあなたがする必要はない。

 尋ねられてから、考えればいい。

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