オカメけん(こえけん的な)

 私は、オカメブラウン。

 いつからなのか、どうしてなのかはわからない。でも、気付いたときにはもう……オカメっていた。


 私には仲間がいる。

 みんなオカメだ。


 いつの間にか仲間は増え、オカメレッドを筆頭に、ブルー、イエロー、ブラック、ゴールド、ネリーロ。


 ネリちゃんは可愛くて素直でとってもいい子。ただ、レッドのおパンツを穿きたがるところが玉にきず


 ブルーはいつもオタオタしながら、なんだか面白い発言をする、邪魔をしないタイプ。


 イエローはついこの前、性転換をした。実際はしてないんだけど、みんな女子だと思ってたらそうじゃなかった事件があったから、なんだか変な感じ。


 ブラックはワイワイするのが好きで、無茶ぶりばかりする。


 ゴールドは癒し系。落ち着いていて、いつもみんなをそっと支えてくれる存在。

 私は、わけもわからずヒョットコーンと戦ったあの日から、オカメンジャーである。


 でもね、第一話で敵を倒しちゃって、ハッキリ言って今はやることもないの。なのに毎日秘密基地に集まっては騒いでいる。これって何か意味があるのかしら?


 ああ、そんなこと言っても無駄よね。だって私、オカメブラウンなんだもの。


 あ、そうそう、レッドの紹介を忘れてたわ。


 レッドは誰よりもオカメ。

 この前なんて、出張先まで行ってオカメってたくらいだもん。どれだけオカメに人生掛けてるのかしらね?


 そんなレッドが体調不良って聞いて、オカメ一同、心配してた。もちろん私も。

 だからね、レッドとの思い出のあの曲を歌ったの。私の歌声で、少しでも癒されてくれたらいいな、って。


 オカメ天国……


 今思うと、つい昨日のことみたい。

 レッドがオカメる前のことなんて、なんだか思い出せないくらい、レッドは最初からレッドっだったような気がするわ。


 あの日……、


 私がやっていたスペースにレッドがやってきた日。

 彼は寸分の迷いなく、オカメ天国を歌ったのよ? 初対面で!

 普通じゃないわよ。


 誰もが腹を抱えたわ。

 ブラックなんか、すごい勢いで爆笑コメントくれてたもの。


 それからというもの、レッドはもはや名前などなくしたかのようにオカメで、パンツでな毎日を送っている。


 ああ、そういえばイケオジだって話もあったわね。


 元気になったらレッドもオカメけん、やってくれるといいな。


 私はオカメブラウン。

 最初は抵抗してたけど、今はもう、何を言われても平気。

 慣れ、ってすごいのね。


 さぁ、みんな!

 これからも元気にオカメるわよ!

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