ジャスティーフォース
山ピー
第1話「運命の出会い」
クロスセイバーは魔王軍と激しい戦いを続けていた。
そんなある日……。
別の世界からやって来たスカーとブラウ。
「スカーの兄貴、ここですかい?」
「ああ、例のブツの反応は確かにこの世界にある……」
「アレが手に入れば俺らの次元移動が楽になりますね」
「ああ、何としても手に入れるぞ」
スカー達は何処かへ去って行く。
そして……。
「隊長、奴らはまた次元を移動した模様です」
そう申告するのは佐藤真弓。
「そうか……この所奴らの動きは更に活発になって来ている。我々もいよいよ本腰を入れて捜査をする必要がありそうだな」
そう言いながら咥えていたタバコの火を消す隊長と呼ばれるこの男……。
大谷誠司。
「隊長、タバコは辞めて下さい。この前も健康診断で言われてたじゃないですか」
「それを言うなって……こっちだってこの位の息抜きは必要だ……」
そう言って大谷は椅子から立ち上がると革のコートを羽織った。
「新木を呼べ、直ぐに出動する」
「了解!」
彼らは特殊捜査機関BLADE(ブレイド)のメンバー。
どうやら彼らもスカー達を追っている様だ。
これから起こる大きな戦いに向けて動いている者達が居る中、クロスセイバーことオビトは……。
「あ〜……腹減った〜……」
空腹で動けずに居た。
「もう、オビト!そんなにお腹空いたなら少しは手伝いなさいよ!」
セイラがオビトを叱る。
「んな事言ったってよ〜……寛太まだかよ〜?」
「焦らない焦らない。もう少しだって」
寛太はお好み焼きを焼いていた。
それから少しして……。
「はい、出来たよー」
「おおっ!待ってました!頂きまー……」
だがそこに魔王軍出現の知らせが。
「あっ、魔王軍、また出たわね」
「ちくしょー……」
「さっ、オビト行くわよ!」
「あ〜もう……せめて一口〜」
「何言ってんの!さっさと行くよ!」
セイラがオビトを強引に引っ張って行く。
「あははっ……行ってらっしゃ〜い……」
寛太が苦笑いしながら見送る。
「オビトこっち!」
「はいはい……」
セイラがオビトを案内する。
そこには蟹魔獣人キャンサーが暴れていた。
「アイツよ!」
「見つけたぜ魔獣人!」
「ん?お前は?クロスセイバーか?」
「そうだ!これ以上テメェの好きにはさせねぇ!!」
オビトは顔の前で両腕をクロスさせ『クロスチェンジ』
クロスセイバーに変身。
クロスセイバーに使い魔達が襲い掛かる。
「どけ!邪魔だ!このっ!」
クロスセイバーは使い魔達をなぎ倒していく。
そして、残るはキャンサーのみ。
「後はテメェだ!覚悟しやがれ!!」
クロスセイバーがキャンサーに挑もうとしたその時、突然空に穴が開く。
「なんだ!?」
「まさか……次元の扉?」
「また何か来るのかよ……」
そして、次元の扉からやって来たのは……。
「うわぁぁぁぁっ!?」
1人の人間。
キャンサーの上に落ちてくる。
「ぐはっ!?」
「えぇー!?に、人間が落ちてきたぞ!?」
「あー……助かったでござる……」
「おい……さっさとどけー!」
「ん?あー、すまぬすまぬ、お陰で助かったでござ……お主妖怪か!?」
「誰が妖怪だ!俺様は誇り高き魔王軍の一員、キャンサー様だぞ!」
「あのー、ちょっと……」
「ん?な、なんじゃお主達は!?」
「いやー……それはこっちのセリフ……」
「とりあえずどけ!危ねぇぞ!」
「何?」
キャンサーが襲い掛かって来る。
「おっと……どうやらお主も悪者みたいでござるな……成敗してくれる!星影-变化」
侍ヒーロー、星影登場。
「えぇー!?変身した!?」
「あの人何者なの!?」
「何でもいいや、おいあんた、戦えるなら手伝え!」
「うむ、良くわからぬが心得た!」
クロスセイバーと星影はキャンサーと戦う。
「星影……参る!」
2人は協力してキャンサーを追い詰める。
「トドメだ!」
クロスセイバーは必殺技『クロススラッシュ』を発動。
星影は必殺技『奥義·星影一閃』を発動。
2人の同時攻撃でキャンサーは倒された。
「あんたやるな!」
「お主こそ、見事な剣捌きであった」
2人は変身を解除。
「申し遅れた、拙者は巽小十郎と申す」
「俺はオビトだ。宜しくな!」
「なーんか、2人共気が合いそうね。私はセイラ、宜しくね」
「オビト殿にセイラ殿でござるな。宜しくお願い仕る」
「変わった喋り方だな?」
「まぁ、訳あって……拙者はこの時代の人間では無いでござるからな……」
「ふ〜ん……まっ、細かい事は良いって」
「所でここは何処でござる?」
「へ?あっ、やっぱり別の世界から来たのか……詳しい話は後で、とにかくウチ来いよあんた悪い人じゃ無さそうだし!」
「そうね、寛太に連絡してお好み焼きもう1枚焼いてて貰うわ」
「お主達の家でござるか?」
「ああ!」
そして、オビトとセイラは小十郎を連れて寛太の家に向う。
家に着くと、寛太が出迎えた。
「おかえり!お客さん来るって言うからお好み焼きは焼いておいたけど……」
「ありがと寛太」
「さっ、遠慮なく入れよ」
「うむ、お邪魔するでござる」
「え?その人がお客さん?」
「ああ」
「拙者、巽小十郎と申すでござる」
「はぁ、どうも……」
寛太は小十郎の風貌に驚いていた。
4人は早速昼食にする。
「あ〜あ……ったく魔王軍め……すっかり冷めちまったぜ……」
「お好み焼きでござるか〜久しぶりでござるな」
「あんた、別の世界から来たのに食べた事あるのか」
「うむ、旅の途中、大阪と言う町で食べたでござる」
「別の世界って?」
寛太が疑問に思い質問した。
「あっ、小十郎さん次元の扉を通って別の世界から来たみたいなの」
「え?オビト達の事もあるからそれには驚かないけど……別の世界にも大阪ってあるんだ……ん?待てよ?って事は別の世界にも日本があるって事!?」
「な、なんでござる?」
「小十郎さん!小十郎さんが居た世界では日本は何年の何月何日?」
「え?えーっと……2022年の……9月12日でござる」
「今日だ……って事は別の世界でも時間の流れは一緒なんだ……」
「おい、どうした寛太?」
「これは凄い発見かも知れないんだ!小十郎さんの世界にはもしかしてまだ侍が居るの?」
「……いや、侍はもう居らん……拙者は江戸の時代に妖怪を封印しておったんじゃが……今のこの世に妖怪が復活したのと同時に拙者も何故か蘇ったんじゃ……」
「そっか……」
「??どゆこと?」
オビトとセイラは理解して無かった。
寛太は別の世界では現在まで侍が残っていて日本本来の歴史とは違う歴史を辿った世界がある可能性を考えたが小十郎の居た世界はそうでは無かった。
その事をオビトとセイラにも説明したがやっぱり理解して貰えなかった。
その頃、スカーとブラウは魔王城を訪れて居た。
「着いたぞ」
「やれやれ、流石に簡単には辿り着かないっすね……」
「なんとしてもディメンションクリスタルを頂く……行くぞ」
その頃、魔王城では……。
「ん!……」
「どうされました?ディアボロス様」
ドラゴニルが尋ねる。
「この城に何者かが近付いて来る……」
「敵ですか?」
「分からん……だが、邪悪な意思も持つ者の様だ……」
「邪悪な意思?よぉし、俺が様子を見て来ますよ」
「決して油断はするな」
「はっ!」
ドラゴニルが出撃。
「スカーの兄貴、何か来ますぜ?」
「ほぉ……お出迎えの様だな……」
「テメェら、魔王城に何の用だ?」
「お出迎えとはありがたいね……少し交渉がしたくてね……」
睨み合うドラゴニルとスカー。
一触即発!?
続く……。
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