任務完了
王元姫が司馬昭の気を引いてる間に曹操と合流することに成功した呂布であったが曹操たちの容貌を見て、笑いが堪えきれなかった。
呂布「プクク。そうそう殿ともあろう者が女装とは。劉備様や劉丁様にも見せてやりたかったぞ」
曹操「救援には感謝しているが笑われる言われはないのだが。だから嫌だったのだ奉孝」
郭嘉「これが最善でしたので、久しぶりだね文若」
荀彧「奉孝、ククク。意外と似合ってるのが何とも言えませんね」
郭嘉「酒と女が好きな色男は女装も似合うってね」
夏侯惇「まさか、劉備を頼ることになろうとはな」
高順「戦場の鬼とも言われた夏侯惇が。ヒヒヒ。女装は、無理がありすぎる〜」
夏侯惇「ぐぬぬ。何も言い返せん屈辱だ」
夏侯淵「惇にぃ。仕方ねぇよ。あのまま出たら流石に司馬懿にも気付かれるだろうしよ」
夏侯惇「淵、そうだな」
張遼「いや、これはなんとも。ククッ」
夏侯淵「いや忍び笑いは、もっと堪えんだけどよ」
夏侯覇「あら、お父様ったら。そんなこと言って〜。どう、私の女装?」
夏侯淵「息子よ。お前は何でそんなに乗り気なんだ?」
夏侯覇「せっかくの機会だから、楽しまないと損ですわよ〜。ウフフ」
華雄「これはこれで、気持ち悪くて吐きそうだ」
夏侯覇「あら、失礼ですわね」
徐栄「やめてくれ。恥じらってくれ。おえっ」
夏侯覇「失礼しちゃいますわ」
李儒「だから、やめろと言ってるのだ!」
夏侯覇「こんな機会、滅多にないから結構楽しんでたんだけどな〜」
呂布「何事も楽しむのが1番であることは認めよう。して、曹操よ。次はどうするつもりだ。劉丁様に頼まれて急いで援軍に来たがこちらの兵数は、5千。貴殿の敗残兵と合わせても6千未満。これ以上は、無理であろう」
曹昂「まだ中で従兄弟の曹安民だけでなく典韋殿も戦っている。見捨てることなどできない!」
曹操「曹昂、やめよ。我らが戻って、何かあればそれこそ典韋たちの想いを踏み躙ることとなろう。呂布よ。このまま徐州へと撤退することに同意する」
呂布「そうか。こちらとしても助かる。許昌を落とされれば尚良かったが。10万の敵に6千で挑むのは自殺行為に近い。徐州にて体勢を」
伝令A「報告、甘寧将軍が弘農を攻撃、それに伴い司馬懿軍の動きに動揺が見られます!」
呂布「甘寧将軍が動いた!?まさか、義賢の奴、ここで一気に決めにかかるつもりか」
伝令B「呂布将軍に至急、知らせるようにと。漢中の防衛を任された曹仁が孤立したとのこと!」
曹操「子考を孤立させるとは。これは、何がどうなっている?」
呂布「わからん」
伝令C「劉丁様が馬超将軍を伴い涼州の武都を急襲!」
郭嘉「まさか、主要都市への同時多発攻撃とはねぇ。この次は恐らく」
荀彧「えぇ、奉孝の読み通りでしょう」
伝令D「袁三兄弟が長安を急襲!人質となっていた者たちを解放し保護し、長安を占拠。曹丕は、洛陽にて起こった反乱の鎮圧に向かっている途中に長安を失い。退路を絶たれる結果になったとのこと」
曹操「こんなことを成し遂げようとはな」
郭嘉「全く、君が曹操殿じゃなくて劉備殿を選んだ理由がわかったよ。こんなこと、思い付いても成功までは導けないよ」
荀彧「成し遂げてしまうのが劉義賢という男です」
だが次に入ってきた伝令によって、この場の空気がピンと張り詰める。
伝令E「劉備様が暗殺を受け」
呂布「何だと!?劉備様は御無事なのだろうな?」
荀彧「劉備様が本当に暗殺にあったのですか?」
伝令E「はっ。はい。ですが護衛に付いていた者により撃退したとのことです」
呂布「紛らわしい言い方をしおって、肝が冷えたではないか!」
荀彧「情報は的確にとは言いましたが最初に劉備様が暗殺を受けで止まっては、だめでしょう」
伝令E「し、失礼しました」
そして、この情報は時を同じくして、司馬懿の元にも届けられていた。
司馬懿「弘農の敵兵力は?」
弘農兵「7万は超えるかと。想定していない奇襲を受け、援軍を送ってくださらなければ、耐えれるかどうか」
司馬懿「全く。やってくれたものだ。許昌もまだ落とせていないというのに」
司馬昭「それなら俺が弘農の援軍に行きますよ」
司馬懿「昭、お前には、呂布の抑えを命じたはずだが」
司馬昭「あっ、そのことなら賈充が居れば問題無いのでは?」
司馬懿「つべこべ俺に意見するな。昭よ。言われたことはこなすと約束したな。呂布の抑えに戻れ」
鍾会「そもそも、そんなこと言ってる場合じゃないっすよ司馬懿殿。弘農が落ちたら俺たちだって、そもそもたった5千ぱっちに何ができるんすか。弘農に援軍を送って、甘寧を迎撃しないとまずいっすよ」
洛陽兵「洛陽にて大規模反乱が発生。反乱の首謀者は、献帝の皇后とのこと。至急、援軍を」
長安兵「長安が袁三兄弟の急襲を受け、陥落。曹丕様が人質に取っていたものたちは解放されました」
武都兵「涼州に馬超が帰還。ものすごい勢いで、鍾繇様が持ち堪えられていません」
司馬懿「こんなに複数箇所を同時に攻めるなど。どれが主攻なのだ」
漢中兵「曹仁様が孤立。このままでは漢中を失うのも時間の問題かと」
司馬懿「次から次に、一体どうやって?」
司馬郎「懿よ。どうするつもりだ?」
司馬懿「この戦、ここまでか。曹操の首は諦め」
???「敵将、曹操。討ち取ったり〜」
司馬懿はこの言葉を聞き、天はまだ自分を見捨てていなかったと安堵した。
その顔を見て、全くの別人だと認識するまでは。
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