Solid Seven Solutions ~軟禁された七人の探偵~

雪本つぐみ

Chapter.1 探偵たちは白い部屋で目覚める

第1話 はじまり①

      0


 目が覚めると白い部屋だった。我ながら最悪な始まり方だと思う。けれど実際にそうなのだから仕方がない。

 奇妙な空間であった。

 天井も床も壁も一面真っ白な、無菌室めいた広間。視界が慣れてくるにつれ、辺りにも僕と同様に投げ出されたように転がされている人間が何人か転がっていることに気が付く。ますます奇妙な光景であった。一番近くには制服姿の女子高生らしき女の子もいる。大丈夫ですか、と声をかけてもピクリとも動かない。歩み寄ろうとして


 足が動かないことに気が付いた。

 足……というか全身が動かない。

 

 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る