応援コメント

第34話 大会」への応援コメント

  • フムー、本当にリーダー?(´・∞・`;)それとも組織は1つじゃない?


    腕相撲…(´・∞・`;)まさか、ここで…っ!?

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    順番でいうとこちらの作品が「閃く……」より先に書いてますが、似たエピソードがありましたね!

  •  作者 武緒さつき♀

     第34話 MCバトル大会
     王妃シンデレラ様が連れ去られた事件は、人々に周知の事実となっていた。一度はかん口令も敷かれたようだが、現場の目撃者があまりに多く、意味をなさないと判断されたようだ。

     王妃様は1日で無事に救出された。主犯の男は治安維持隊によって捕まり、自ら命を絶った。こうした結果も合わせて情報は人伝に広がっていったようだ。そこに「捕まった王妃様は身代わりだった」という情報は存在しない。

     王妃のご公務は警備こそ厳しくなっていたが、以前と同じように行われ、その半分は私が入れ替わっていた。

     カノン率いる王室廃止勢力は、ずっと前から治安維持法違反の罪で治安維持隊が追っている組織だったそうだ。今回の事件は結果だけ見ると、王妃様は無傷――、というより、本物は関わってすらおらず、危険視されていた組織のリーダーを消し去ることができたわけだ。

     巻き込まれた私からすれば、とても「よかった」の一言では済ませられないけど、王宮としてはとてもよかったのだと思う。

     今日のご公務は、シーラちゃん本人の日。私は午前中に荷下ろしのお手伝いを終えた後に、バザールまでお買い物に出かけていた。
     王妃様の影武者を務めるようになってから私は、ヘアバンドで髪をまとめ、丸っこい淵の眼鏡をして外を歩いていた。

     街にいるときは、シーラちゃんと出会う前となにも変わっていない。外の陽射しを体いっぱいに浴びて、鼻歌を歌いながら屋台の並ぶ道を歩く。時には、お肉の串焼きだったり、冷えたフルーツ、最近はシンデレラ様が好きな御座候を買って食べたりもする。

     まずはバザールを一通り歩き回って楽しんだ後、最後に必要なものをまとめて買って帰るのがいつもの決まりだ。

     軽い足取りで歩いていると、広場の辺りに人だかりができているのに気が付いた。路上で楽器を奏でる人や見世物をする人がよくいるところだ。今日もなにかやっているのかな?

     人込みをかき分けて先頭に顔を出してみると、大きな酒樽がいくつかあって、そこに体の大きい男の人が並んで立っていた。

    「はいはい! あと1人! どなたかいませんか!? ラップ界の発明王、言葉の魔術師、韻の精密機械を自称する方はまたとないチャンスですよ!?」

     黒いスーツに赤の蝶ネクタイをした男が大きな声で叫んでいた。手にもってる看板になにか書いてある。

     なになに……?

    【次世代のラッパー求む! 第三回王都MCバトルORBイベント。】

    「あと1人で締め切りですよ! 我こそはという方おりませんか!!」

    「あと1人で……! おっと! 手が上がりましたね!? そこの……おや?」

     蝶ネクタイの男は、私を指差して顔を見た後に首を捻っていた。私の周りにいる人たちもびっくりした表情をしている。

     それに反して私は、内側から溢れる自信に顔が歪みそうになるのを必死に堪えていた。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    まさかの超展開!