素敵な呪い

@yuzu_dora

第1話

白い空間

髭面の男とボーっと体育座りをしている女。


「はーっはっはっはっは!お前に呪いを掛けてやる!」

「何を藪から棒に。」

「何となく。」

「何となくで掛けられたら堪ったもんじゃないよ。」

「まぁ、良いじゃんかぁ。暇なんだよ。」

「……どんな呪いなの?」

「聞いて驚くなよ。車輪の付いた全てのもんが猫に見える呪いだ。

しかも、高確率で黒猫なんだぜぇ〜!」

「何それ!?」

「恐ろしいだろう。猫、それも黒猫は不幸の象徴だ。」

「そ、そうだねー。」


自信満々な髭面。


「じゃあ、掛けるぞー。」

「えっ?マジで掛けるの?」


髭面、女の返事を待たずに呪いを掛ける。

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