第八話中間テスト
「今日は中間テスト、がんばらなきゃ」
ほたるは学校に向かいながら自分に言い聞かせ自分を鼓舞していた。
すると路地を曲がるとにちかと出会った。
「おう! ほたるじゃんおはよう!」
「おはよ~」
「ほたるはテスト大丈夫か?」
「多分大丈夫だと思う」
「なら安心だな」
「にちかちゃんは大丈夫なの?」
「あたしは文武両道を大切にしてるからな、何も問題は無い!」
「そうなんだ、勉強も部活も両方出来てすごいよ、私なんか勉強だけで手一杯なのに」
「ほたるはワーク終わらせたのか?」
「もちろん、めいひちゃんとやって終わらせたよ」
「すごいじゃんあんな量終わらせるなんて」
「終わってないの?」
「うん、別に赤点取らなきゃ問題ないからな」
「へーそうなんだ」
ほたるはめいひは楽観的だなと思った。
二人は学校につき教室へと入って行った。
いつもは教室に入るとにぎやかな声が聞こえて来るが今日はテストなのでみんな静かに勉強していた。
ほたるもその空気に押し流され誰にも話さずにテスト勉強を初めた。
一時間目は好調な滑り出しでテストを書きすすめて行き二時間目もうまく行った、だが三時間目で事件は起きた。
「三時間目はと、保険……あ!」
ほたるはやってしまった、副教科のことを忘れていたのだ。
「まずい、でもどうする今更勉強したって間に合わない」
そうこうしているうちに先生が入ってきてしまった。
「はい、勉強道具をしまってください」
「まずいまずいどうしよう」
ほたるにはもはやなにも出来ることは無かった。
テストが始まって問題を見てみると問題数は少なく、保険の授業を受けていなくてもよく考えればわかるような問題が多くあったのでほたるは助かった。
「あぶなかった~これなら大丈夫」
ほたるは安心しながら問題を解き、時間が余ったので眠りについた。
「キーンコーンカーンコーン」
しばらくし終わりのチャイムが鳴った。
「はい終わりでーす、解答用紙は裏表あるので問題の冊子とは別々にして持ってきてください」
「あれ?」
ほたるは違和感を覚えた、裏があるなんて聞いてないし問題冊子にある問題を全部といたはずだったからだ。
あせってほたるは2つの用紙を見回した。
すると解答用紙の裏に解答用のスペースが有り、問題冊子の背表紙にも問題があった。
「おわった……」
ほたるは絶望した。
数日後テストが帰ってきたので四人で確認してみることにした。
結果はほたるだけが赤点であった。
少し希望を持ってにちかを見てみたが赤点は一つもなかった。
かわいそうになっためいひは励ましの言葉をおくった。
「大丈夫だよ誰にでも失敗はあるよ」
「そうだよ、大丈夫だよ茶道部にちょっとだけ来れないけどがんばろう」
「あたしもほたるの気持ちわかるぞ、追試がんばろうな!」
「みんな……ありがとう」
ほたるの落ち込んでいた気持ちはいつの間にかみんなの温もりによって打ち消されていた。
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