れてんくん、、、 1話 〜れてん〜
辛い思い出は、蘇る…永遠に…
もしも……。
もしも、君が僕を…僕が君を…
当たり前の友達、当たり前の学校、当たり前の……。全て当たり前の何かを求めていた。手にできない何かを求めていた。
あの時、クラスの人にいじめられなければ……。保健室登校なんて起こらなかった。でも、後悔をしても何も変わらない…だって、僕はもう……。
当たり前の何か、それが保健室だった。
いつもプリントを持ってきてくれる子がいた。その子は、人並み以上に可愛いという訳では、なかったが少し可愛かった。こんな僕にもプリントの説明をしてくれたり、勉強を教えてくれた。その子は、優しくて一緒にいるだけでほわほわした。その子は、僕のことを好きだと思い込んでいた。クラスでその子は、どうなのかも知らないのに……。その年の秋、風の噂でその子が付き合っていると知った。だが、その子は、僕に優しく、勉強を教えてくれる。きっとこの子は、誰にでも優しい系女子なんだと感じた。罪深い……。ただただ僕は、悔しさと悲しさを感じていた。
もしも……。
君が僕を好きで、僕が君を好きになっていたらどうなっていたかな……。
長かった1年が終わったが、得た知識は、「誰にでも優しい系女子」は罪深いってことだけだった。
人を好きになる、それは、大切なことだ。しかし、それは時によっては、身をけずる凶器にもなりうる。人を好きになるのなら、価値観が同じで、話しが合い、一緒に居て楽しい人を好きになることが大切だと思う。
好きな人は、無理をしなくても近くにいるはずだから……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます