デスゲーム参加者・A (2)

「ちょっと待て、あなた、この連絡、どこからやってるんですか?」

「え……えっと、どこって、その……」

「だからね、今使ってる通話アプリのサーバ側のログを調べれば、あんたが、どこに有るPCを使ったかが判るんですよ。『ある程度は』だけど……何て所を使ってんですか?」

「い……いや、その……こっちもドタバタしてて……」

「何で、いつもみたいに……」

「ちょっと、こっちの都合で、いつも使ってるみたいな場所に、当分、行けなくなって……」

「判るけど、何考えてんですか?」

「いや、大丈夫ですよ。ここほど安全な場所は……」

「だからね、こっちも、そっちの国の……あんたの言う『マスゴミ』の事は、多少は知ってんですよ。そこに『記者クラブ』とやらは無いですよね?」

「え……あ……その……あ……大丈夫です」

「記者じゃなくても、部外者立ち入り可能な場所も近くにないですよね?」

「……は……はい」

「わかりました。あなたの事情も考慮して、もっと安全な定期連絡の方法をこっちで考えます。それまでは……くれぐれも慎重にね。あと、2回戦の件は、忘れずに期日まで連絡して下さい」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る