ミミズクの半生

@22tubaki

第1話 8月10日19時

「めぐみ久しぶりー!」


「奈々子やっほー!久しぶりって先月会ったじゃん」



「隼、お前変わんねーな」


「そっちこそ。もう28か。はやいなあ」



誘われたから一応来てみたものの、同窓会なんてやっぱり来るんじゃなかった。


見渡す限り、仲が良かった人は1人もいない。


僕を誘ったやつだって、元サッカー部のメンバーと楽しそうに話している。


こっちなんか見向きもしない。


入り口を見ると、今も続々と同級生が話しながら入ってきている。


なにもこんな早く来なくてもよかった。


お酒も強くないし、せめておいしい料理はたくさん食べよう。


どこか座りやすそうな席はないか探していたその時だった。


「あ、@#¥?くん」


後ろから声がした。肝心の名前がよく聞こえなかった。


まさか『ブッコロー』ではないだろうが、無視することになっては失礼だ。


あたりを見回すふりをして振り向いた。

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