第5話 慕情
眠い目を擦りながら、清美は、出勤した。昨日というか、今朝まで、旦那の竜二とSEXをしていた。こんなにも、狂ったように、SEXをしたことが、今まっでにあったであろうか?早くに、子供を授かり、女としての喜びを、知らぬまま、子育てに追われていたのである。そんな事を、ぼんやり考えていたところ、目の前に、人が現れた。
「清美さん、おはようございます。昨日は、大丈夫でしたか?」太郎だった。
不意を突かれた清美は、「ああああ!」と大声を上げた。
「顔色が、あまり良くないですよ」と言った太郎にいつもなら、罵声を浴びせる清美だったが、無言のまま走り去った。
あの日以来、清美は、太郎に対して、一つ恐怖を抱いていた。あの味わった感覚が清美を、メスにしてしまうんでは、ないかという疑念が。
それからというもの、清美は、よそよそしい態度で接していた。それは、同僚たちが、不思議に思うほどに太郎に対しての虐めは、なくなっていた。
同僚「清美、最近どうしたん?」
清美「なにが?」
同僚「あいつ(太郎)に全然、からまないじゃん」
清美「あ~、からんでも、つまんねーし」
同僚「なるほどね~、まぁ~あいつ、飛ばされるらしいよ。使えないからwww」
清美「え?????どういう事?」
同僚「山田(上司)を、怒らしちゃっみたいだよ。あいつ(太郎)の根性を叩き直す意味で転勤らしい」
清美「転勤・・・」
太郎の転勤が、決まって以来、清美の頭と体は、違う意思を持った生き物のようになっていた。
清美「ハァ~ハァハァ、ハァハァ」
清美は、トイレに閉じこもり、息を荒くした。
(あいつ(太郎)が、いなくなると、せいせいする)と頭が言う。
全身が身震いし、声を抑えるように昇天した。
(あのキモブタが~~)と頭が言う。
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