ばばかわ

@dasaimusi

第1話 妖怪ペットボトル小突き婆さん

 「ただいま」

仕事の疲れを含んだ挨拶と共にスンイチは家に帰ってきた。靴を脱ぎ家に上がるとリビングを目指し廊下を歩く。リビングへのドアを開けると「待っていました」と、ひせ婆さんが立っていた。

「おかえり、遅かったね〜」

労いの言葉をかけると共にひせ婆さんが近寄ってくる。

(来るぞ…マシンガントークが…!!疲れているのにやめてくれ)

 日中の溜めていたエネルギーがぶつかるのを恐れたスンイチは、ひせ婆さんには目もくれず、荷物を置き、手を洗おうと洗面台に向かった。

 ———コツン、コツン、

スンイチのケツに何が当たった。硬いものだ。しかし、尻ポケットに物を入れた記憶は無い。おかしい…と思い後を振り返ると目を疑った。

ひせ婆さんが、スンイチの持って帰ってきたペットボトルでケツを叩いてくるではないか…。決して、ペットボトルは飲料を入れる容器でケツを小突いて遊ぶ物では無い。


スンイチはおもった。

—お前のような婆さんがいるか

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