第57話【1991年11月号の主な掲載作品】
《表紙》
・スレイヤーズ(表紙イラスト:あらいずみるい氏)
《巻頭特集》(カラーページ)
・特集1:スレイヤーズ
・特集2:鶴田兼二特集
・特集3:ドラクゥーン竜姫兵
・特集4:異形三国志NORIEが将軍!?
《小説》
・異形三国志NORIEが将軍!?(著者:高千穂遙氏、イラスト:美樹本晴彦氏)
→本格異世界ファンタジー。異世界転移した十七歳少女の大冒険。
・ベクトルの彼方で待ってて(著者:小林めぐみ氏、イラスト:加藤洋之氏、後藤啓介氏)(読み切り)
→猫型生体機械ジゼル。超時空間を舞台とした純ファンタジー。
・風の大陸(著者:竹河聖氏、イラスト:いのまたむつみ氏)
→異世界冒険ファンタジー。シリアス。
・スレイヤーズSP(著者:神坂一氏、イラスト:あらいずみるい氏)(『ザ・チャイルド』掲載)
→異世界冒険ファンタジー。コメディ。
・朧月の剣(著者:井上雅彦氏、イラスト:米田仁士氏)
→異世界冒険ファンタジー。一匹狼。怪物ハンター。武器商人シリーズ。
・妖怪寺縁起星空のエピタフ(著者:冴木忍氏、イラスト:田沼雄一郎氏)
→妖怪退治。現代ファンタジー。
・神の盾レギオン『獅子の伝説』(著者:六道彗氏、イラスト:鈴木雅久氏)(新連載)
→異世界冒険ファンタジー。神の盾を巡る戦記物。
《コミック》
・マトゥルスの血族(著者:沢田一氏)
→異世界冒険ファンタジー。活劇。
・ドラゴンハーフ(著者:見田竜介氏)
→異世界冒険ファンタジー。ギャグ、コメディ、コント。
・ポゼッション・トレーサ(著者:米村孝一郎氏)
→近未来SF。犯罪捜査もの。憑依能力者もの。
《TRPGリプレイ》
・ソード・ワールドRPGリプレイ(著者:山本弘氏、イラスト:幡池裕行氏)
→ソード・ワールド。暗黒都市の創作者(前編)。
さてさて。表紙は『スレイヤーズ』。リナとナーガがちょっとじゃれあう? ような構図です。まあ、一方的にリナの方がナーガに圧をかけている感じはしますけど。
そこには『祝スレイヤーズ新連載大特集』の文字が並んでいました。要は『SP』の方ですね。1991年11月号になって、ようやくその地位にたどり着いたわけです。それまでは三か月に一回の掲載でした(ちゃんとそう書いてありました)。
ここにはカラーイラストがたくさん掲載されていますけれど、当時ってまだCGで描くなんてこと、やっていなかったと思います。
私はイラストの描き方や色の付け方についてはまるでわからないのですが、この時代のイラストレータさんって、どの方も手書き・手塗りですから、すごいなと常に感じます。
話を戻します。この頃は作者の神坂一さんも多忙になり始めていたのだろうと思います。長編もコンスタントに出していましたし、そこにきて『SP』の連載。連載ということは、これから毎号読めるということで、ファンとしてはたまらなく嬉しい出来事でした。
これにより、『ドラゴンマガジン』の柱が『スレイヤーズ』に移ったことを物語っています。それまでは純ファンタジー系の小説が多数を占めていましたが、ここに現在のライトノベルと呼べる作品が割って入ったことで、大きく時代が動き出したんじゃないかなと。
後に映画化、OVA化、テレビアニメ化、更には各種ゲームソフト化とこの作品は一気に駆け上がっていきますが、幅広くメディア展開して大成功を収めた最初の例だったのではないでしょうか? アニメ化の際には、当時のリナ役を担った林原めぐみ氏と歌手の奥井雅美氏による主題歌もヒットしました。
現在につながるビジネスモデルが、すべてここに詰まっているのだと、そう言っても過言ではないと私は考えています。
他の話で何か語ることは・・・。見れば『ドラゴンハーフRPG』の連載記事がありました。
全然気づいていなかったですけれど、地味に続いていたようです。
これはルールブックを購入しましたけれど、結局みんなで行う機会が全くありませんでした。従来の『剣と魔法の冒険ファンタジー』とは違うイメージが強すぎたことで、私も抵抗がありました。
今となっては貴重な資料として本棚にありますので、いつか取り上げることが出来るかも知れません。
あとこのころって、やたらラジオ番組の広告がぶっこまれるんですよ。90年代はまだまだ深夜ラジオが人気でしたし、雑誌を支えるスポンサー様として、重要だったのだろうと思います。
ここでは現在もご活躍されています伊集院光氏の『Oh! デカナイト』の広告が掲載されていました。そのお姿、三十年以上たっても全然変わりませんね。今が若々しいのか、当時が老けているのか。
毎週月曜日から金曜日、夜10時から深夜1時まで、ニッポン放送で放送されていました。多分生放送だったんじゃないかな。
通っていた高校でもこの番組は話題になっていたのですが、みんな夜中まで聴いていたんですね。私はさっさと眠ってしまう高校生だったので、こうしたトーク番組は聴いたことがありませんでした。
インターネットやSNSが無い時代、更には深夜アニメもない時代、深夜ラジオこそが若者の虜にしていました。
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