~二十世紀末・ドラゴンマガジンと歩んだ空想系サブカルチャー回顧録~
@shi_shi
序文に代えて
【全体の前書き】
気がつけば二十世紀も随分と遠ざかりました。時代も昭和から平成、更には平成から令和へと変わり、当時の名残も殆ど見られません。時々目にする映像や画像などには、ある種のノスタルジックさえ感じるようになったのは、それだけ自分が歳を重ねたからでしょう。
そんな若かりし日々を過ごした1980年代後半から二十世紀末までの時間。筆者はゲームブックに始まり、数々の専門誌、TRPG、ファンタジー小説(現在のライトノベルにつながる作品群)、OVAなど、多くの『空想系サブカル』に触れる機会に恵まれました。この時代に触れたものの影響により、現在の空想力が形成されたと言っても過言ではありません。
その中心に存在したのは、タイトルにも盛り込みました『ドラゴンマガジン』。大げさかも知れませんが、自分にとって青春時代および二十代後半まで共に歩んでくれた大切な雑誌でした。
購入し続けた全138冊(1990年1月号~2001年6月号まで)は、今も本棚に整然と並んでいます。宝物です。
ですが自分もついに五十歳が目前(2023年現在)となり、以前に比べれば随分と記憶も薄らいだことに気づきました。これが衰えというやつです。
ならば今からでも覚えている限り、あの時代のことを少しでも書き残したいと考えるようになりました。
今でこそアニメやライトノベル、TRPGなどは地位を確立していますが、あの頃はまだまだオタク扱いされ、奇異の目で見られた時代です。そんな黎明期の話を、可能な限りこの場を借りて伝えたいと考えています。
注意点としまして、内容は全て筆者の記憶と手元に現存している資料が基になります。特に記憶に関しましては、三十年から四十年近くが経過したものが多いため、あやふやになっている部分もあるはずです。当時の話が必ずしも正解とは限りません。
またあくまでも筆者が実際に経験したものだけになりますので、どれくらいの範囲のことを書けるものかはわかりません。それでも書きたいことは次々に出てくるかと思いますが、その全てをこのエッセイで書くことは不可能で、可能な限りカクヨムに沿ったような話になる(現KADOKAWAにつながるような話が多い)と思います。
そして今も知らないことも多々あると思いますが、それはご了承ください。
恐らく今の時代であれば、インターネットなどで検索すればより多くのことがわかるかと思います。
ですがそれは行いません。新たに情報が上書きされることで、自分が過ごした大切な時間を壊したくないからです。
なお、固有名詞の表現は当時のものを尊重します。
また作者様などの人物の名前につきまして、『氏』で統一します。敬称略が一般的ですが、今も尊敬の念を持っておりますので、呼び捨ては行いません。
全体の前書きは以上です。
当時を知る同世代の方々だけではなく、カクヨムで活動されている今の若い世代、特に二十一世紀になってから生まれたような若い世代の方々に読んでいただければ、書き手として幸いです。
よろしければお付き合いください。
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