乙女ゲームを全く知らない吸血鬼姫が乙女ゲームに割り込んだらヒロインの座を奪ってしまった件

ちーずけーき

乙女ゲームの世界へようこそ!!



ゴーン、ゴーン、ゴーン

鐘がなりお洒落な校舎が見え全てが輝いている

生徒たちは赤、緑、青、など様々な髪色をしているがひときわ目立つ銀髪を持った少女が歩いていた

足元まで伸びた長い髪に真紅の瞳、整った顔立ち、絶世の美少女はコツコツと足音を鳴らす




*****



私、エルネシア・クロイ・シアスターは正直とても緊張しております

私は実は人間ではなく吸血鬼の国の姫なんですが、何とも人間ではこの銀髪が珍しいらしく視線が痛いです

人間はとても寿命が短いです

我ら吸血鬼は不老不死なので皆いろんなことを知っております

でも人間は寿命が短い分こういう施設で知識を共有して世代交代をしているとお祖父様から聞きました

私も一応年齢は1000歳です

私の横に居るのは私の幼馴染、ミスト・ブリアンカと言う少年です

我が国では私と1,2位を争うほどの美貌を持っております

同じ年齢なんですけどミストは賢いので私のストッパーとして一緒に来ることになりました



「ねえ、エルネシア、緊張しているけど大丈夫?」



「大丈夫よ、ミスト」



私達は他愛のない会話をして門を潜ります

門を潜った先では結界が施され侵入者を防げるようになっています

でも我が国の文明と比べると天と地の差ですわね

ミストはつまらなそうに人間を見ております




「きゃあっ!!」



いきなり私の前に人間の子供が倒れました

大丈夫かしら?

まだ16,7程の子供は皆こういう感じですものね

私は手を差し伸べ助けてあげました



「大丈夫ですか、レディ」



人間の国では女性のことを『レディ』と言うらしいので言ってみましたら子供は顔を真っ赤にして逃げてしまいました

私なにかしたででしょうか?

しばらくしてミストと歩くとまたまた今度は金髪のサラサラな髪を持った子供がぶつかって来ました

何とも人間はドジなのね

私はまた助け起こしてあげました



「子供は無理しないほうが良いわ、今度からは足元を見ましょうね」



私が言うと子供は何故か起こりながら去っていきました

あらあら?反抗期なのね

人間は扱いが大変だわ

私はミストと入学式の会場まで歩いた



「フハハハハ、見よ俺の魔力を!!これが次期国王と下民との差だ!」



なんだこれは?

入学式の会場は子供の自慢話になっている

青髪の人間にしてはイケメンな子供が丸い球体を輝かせ笑っている

ウザいな

子供は私をビシッと指して言った



「そこの銀髪、貴様も測ってみよ」



う〜んウザいわね

でも優しい私が我慢してあげるわ

私は舞台に上がり子供から球体をもらう

直後、球体は粉砕した



「少し低レベルな魔道具だったのね」



私が言うと周囲の者は私を驚視する

そんな私の正体を気づいた者が私に声を掛ける



「姫様、どうしてここに居るんですか!?」


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乙女ゲームを全く知らない吸血鬼姫が乙女ゲームに割り込んだらヒロインの座を奪ってしまった件 ちーずけーき @04110411

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