第52話 変化

待つとは言った。だから待つけどさぁ…

放置しすぎじゃない?

ずっとよくわからん関係でキープしときたい感じ?

たくやから返事はない。


でも前ほどの不安はない。

まなみちゃんのことクリアになったのがやっぱ大きい?

うちの気持ちが変化してるから?


返事待てずにメール。うち、我慢が足りない。

『たくや、会いたい。行っていい?』

『いいよ』

部屋で過ごしてて、たくやはエッチしていいのか迷ってる感じだった。

たくやにまたがって座って抱きついてキス。

「…しよ?」


今日はたくやの気持ちいい事いっぱいしてあげたいって気分だった。

「いっぱい舐められた後に動かれたらマジでやばい…。下から見上げるかおりマジでエロい。俺すぐ出そう…」

「出していいよ…でも…もっかいしてくれる?」

甘々な時間。控えめに言っても天国じゃない?


「今日みたいに、いきなり会いたいって連絡くれるの嬉しいな。

かおりから連絡ないの俺、寂しいんやって…

ずっと嫌やったんや。俺からばっかで。」


「…ごめん。していいのかわからんような関係から入ってるから、しにくいままやったんや。

してもいいならうちからも誘いたい!

それと、エッチせんでも会ってくれる?

普通にデートも誘ってもいい?」


「いいよ!むしろして?

…でもデートしてやりたくなったら連れて帰ってもいい?

結局やるばっかになったら嫌?」


「今、やるしかしてないから嫌じゃないし大丈夫」


「…ほんまやな」


それからはうちから誘ったら、案外何でもしてくれる。

たくやの大学に学食食べに行ったり、街で遊んだり。2人で闇鍋パーティもした。

うちの家にも来た。


うちが呪いかけて縛りを作って、勝手に苦しんでただけだった?

そういや、セフレって言い出したのうちやん?

二股されてフラフラされてたらそりゃ、付き合うの考えるよね…

怖がってないでちゃんと聞けば良かった。

勝手に思い込んで迷走して何やってたんやろう?



うちはたくやが好き。

たくやもうちが好き。

だから待つしかない。



お互い、いい方向へ向かってるって信じて待つ。


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