第20話 夢から覚めて
「おはよ」
「今何時?11時!?あー、寝過ぎた!!シャワー浴びてくる」
昨日疲れ果ててそのまま寝ちゃったけど、本当にやってしまった。これは夢じゃない。
たくやがシャワー浴びて出て来て
「次どうぞ」
って。何かかっこよくない?
パンツ一丁で昨日と大して変わった事はないはずなのに、でも何か違う。
目、合わせられない。
うちがシャワーから出たら、ちゃんと着替えてる。
スウェットじゃなくなってる。
うちも急いで着替えた。
「今日さぁ、友達と昼飯食べに行く約束してるんや」
「あー、そう。じゃあうち帰るね」
「しかもあんまり時間なくて、駅まで送ってあげれん。ほんまごめん」
「いいよ!もう道もわかるし、近いから大丈夫」
「そか、良かった」
2人でアパート出て、自転車置き場で
「じゃあね、ありがと〜」
「うん、こっちこそ。来てくれてありがと」
ってお別れ。
こんなもんなん?
普通、起きたらキスしたりせん?
裸でゴロゴロしたりとかない?
バイバイの時ってまたねってキスせん?
キスなくても連絡するねとか…
……もういいって事なんかな?
ここの帰り道泣いてばっかりでこの駅嫌いになりそう。
罪悪感で押しつぶされそう。
そのうちきっとバチが当たる。
自分でまた呪いをかけてしまった。
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