第8話 たぶん好き

帰りのバスでさっそくたくや君からメール。

『楽しかったね!

 まだ作戦続いてるから、よろしく!

 実家から帰ったらまた遊ぼう』

『色々とありがとう。本当楽しかった。

 協力できる事少ないと思うけど、了解!』


その日からたくや君はほとんど毎日メールをくれるようになる。

内容はたいした話ではないのが大半で、

『今日もバイト?』とか

『暇な時何するん?』とか

時々、友達の協力のための情報収集してるのかな?っていうメールが来て

『まなみちゃんってどんなのが好き?』とか

『まなみちゃんの元カレ知ってる?』とか


一回メールが来ると結構続くし、話しが途切れても新しい話題ふってくるしって感じで。

たくや君とメールするのは楽しかった。

たまにメール打つのがめんどうやからって電話もかかってきて、何でもないような話を延々とした。

お陰で吉田君の事はすっかり忘れるようになった。

出会って1ヶ月後にはお互いに呼び捨てにするくらい仲良くなった。



たぶんこの頃にはたくやの事好きになってんだと思う。

大学が始まるのに合わせて実家から戻るって聞いて、次に会えるの楽しみだな〜、早く夏休み終わんないかなって思うようになってた。




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