第2話 新天地

おはよー。

おっはー、リンコ、今日から移動なんだって?

そうなの。

あそこのボスって食えない人らしいわよ。

ふふん、そんな情報はすでにバッチリ集めてるわよ。

さすがねぇ。できる女だわよ。


朝のロッカーは着替えの職員でごった返している。

さっさと着替えて次々に戦場に出掛けて行く。


リンコは職員専用のエレベーターの5階で降りた。

ふうーー。ゆっくりと深呼吸する。

おはようございます。


あっ、森野さんね。早いわね。今日からよろしくね。急な切迫の人が出てね。

貴方のような中堅が来てくれると助かるわ。

仲のいい同僚が言ってた食えないボス。


あの、カルテを見ててもいいでしょうか?


いいわよ。どうぞ。さすがね、早速の情報収集。


パソコンで個人のカルテを読んでいく。

メモをとりながら。

そうしていると、次々と日勤者がステーションに現れる。


時計の針が8時30分を差したところで

ステーションのテーブルにみんなが集まる。


おはようございます。

みなさんに紹介しますね。

本日付けで小児科に移動された森野リンコさんです。森野さんは循環器内科、消化器内科を経験されて、この度、小児科に配属となりました。

では、森野さんからも一言どうぞ。


森野です。成人と小児の看護は違うと思っています。これから勉強したいと思います。

ご指導宜しくお願いします。

そう話し終わると頭を下げた。


パチパチと軽い拍手があった。

受け入れられた感触。


じゃあ、申し送り始めましょう。



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