朝も昼も夜も

恋をすると気が触れる

君を想うと死にたくなるんだ

どうして好きになる相手を選べないんだろう

君を知る度に君が遠退いて行く


一緒にいてもあまり笑いすぎないように

だけどあまり笑わなさすぎないように

笑顔一つ作り上げるのにも必死だけど

それでも笑っていられるだけマシなんだ


記憶を消し飛ばせたらいい

君を忘れたい

こんな想いは初めからなかったんだと

夢の終わりを待っている


“好かれている”なんて思いたくない

嫌われていないことを確認して、安心しては納得する

その繰り返し

想像の中でさえうまくいかないのに

それなら現実に何の意味がある


必要なのは恋愛に興味がない振りか、

他に好きな人がいる振り

嫌われ兼ねない振る舞いをわざとして

それでも紙一重で嫌われないように嫌われないように

とにかくひたすらバレないように


でもどんなに大切に想ったって

どんな風に大切に想ったって

最後はいつも同じように壊れてしまう


そこにいる全ての人を道具のように扱って

君への想いを隠してきた

愛なんて小綺麗な言葉で取り繕ってられる内が一番楽だ


完璧な計算を組み立てて暴かれぬよう頑張った

あらゆるものを欺き自分を封じ込めた

全てのものを利用して君への想いを隠してきた

なのに今、俺は全てをぶちまけてしまった

そしてせっかく作り上げてきた関係性の糸は断ち切れた


もう恋に落ちるのは嫌だ

想っても恋愛の望みが全てのものを憎ませる

いつもそこにある狂気が頭の中を掻き乱す

もうこんな感情はいらない

それでも君が好きで堪らない


恋に焦がれて脳が爛れそう


思い出になんかしたくない

この幸せが手に入るなら不幸になっても構わない

できることなら全人類を皆殺しにして君と二人きりになりたい


好きになっても仕方がない

恋をしても願えない

それでも今日も君を想う

朝も昼も夜も

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