新章(仮)
24 食料調達
新しい家を建てて数日。
家にためていた食料が少なくなってきたので、森の中を探索しながら食料調達に出ることにした。
薬草などの食べられる野草を判別できるミシャはレナ、アンジェとともに野草をとるため俺とは別行動している。
俺は1人で肉になる獣を狩りに来ている。
この割り振りになったのは安全面を考慮したためだ。
森へ出る前にアンジェがこちらについてきた方がいいのではと聞いてきたが、レナとミシャは体力面で少し不安があったので、そのため体力のあるアンジェを2人につかせることにしたのだ。
森の中を探索しながら獲物を探しているが、目的の存在とはなかなか出会うことができない。
「いらない時には寄ってくるくせに、探すといないんだよな。あのイノシシ」
別のことをしているときに近寄ってくるから面倒な相手ではあるんだが、サイズがいいから結構な量の肉がとれるんだよな。
今ならミシャの魔法で冷やすことができるからある程度は保存がきくので、多少多めに手に入れてもどうにかなる。まあ、さすがに冷凍保存まではできないので保存できるのはよくて数日程度ではあるが。
視界に入ってきた鳥を小石で撃ち落とす。地面に落ちた鳥を拾い上げて確認してみるが、なかなかのサイズだ。今日の夕飯はこいつだな。4人分となればもう少し欲しいところだ。
「うーむ。鳥も悪くないが、できれば毛皮は欲しいから見つけたいんだが」
ちゃんとした家はできたんだが、家具とかは不足している。特にベッドを作ったはいいが、布団として使っているものが薄っぺらい布なのがな。しかもそれは他の3人が持っていたものというよりは、男たちが持っていた荷物から拝借したものだし。
使えるものではあるが3人からすればあまり気分のいい物ではないだろう。
なので、それの代わりとなる毛皮が欲しいのだ。
まあ、毛皮としてあのイノシシの皮が向いているかと言われればあまり向いているとは思えないが、他に毛皮が取れそうな獣を見たことがないんだよな。
「熊とかいればそっちの方がいい気もする。いや欲を言えば大型のネコ科がいれば最高。この体なら多分倒せるだろうし」
過信しすぎかとも思うが、木材を削った時の魔法を工夫すればどうにかなると思うんだよな。若干グロいことになりそうな気もするが、普通に倒すよりも楽に行けるはず。
「あとは調味料とかが手に入ると嬉しいんだが……」
まあ、そう簡単に見つかるわけないんだよな。胡椒に似たようなものはあるかもしれないが、森の中に塩があるわけもないしな。
果実があれば砂糖の代わりにできるから、その辺があればある程度味付けはできなくはないけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます