第529話 【閑話】オオサワ家の復讐
父であるマルスが戻らなくなって3日が経過して、ケンイチは直ぐに王宮に行き、宰相閣下経由で王宮魔法師団に問い合わせをするも知らぬ存ぜぬで通されてしまう。
直ぐにッ錬金工房と相談して魔動電話番号による方位探知機を超特急の1週間で作成して貰って飛行船にケンジと2人乗っお父様の行方を追うケンイチ達。
■■ケンイチside■■
「この探知機を使えばお父様の持つ魔動電話の方位が判るのですね? 兄上。」と焦った様子で尋ねるケンジに頷く俺。
今までこんなに音信不通で帰りが遅くなった事の無いお父様だけに不吉な予感がしてならない。
焦る心を抑えながら、全速力で飛行船を飛ばす俺達は、丸3日飛んで漸く近隣に国家の無い荒れた荒野へと辿り着いたのであった。
「ケンジ、ここら辺の筈だ何か見えないか?」と早口で指示を飛ばす俺。
「兄上、ここからじゃ、見えないです。いったん飛行船を着陸させましょう!」と焦りながら提案するケンジにしたがって、飛行船を着陸させて、地上を廻って1時間後に発見したのは背後から複数箇所を刺されて毒殺された無惨な父上の亡骸であった。
「お父様ーーー!」と叫ぶ俺とケンジはその場で手を合わせてマジックバッグにお父様の遺体を収容して持ち帰ったのであった。
3日間の帰りの道中で怒る俺とケンジ。
「あの魔法師団の奴らで間違い無いだろう。絶対に許さん!!」と心に誓って絞り出す様に呟き合って居たのであった。
■■■
帰宅後お父様の遺体を携えて王宮に乗り込み国王陛下に王命による暗殺かを殺気を放ちつつ詰問する俺達を必死で諫めようとする宰相閣下(伯父)だったが、「女神フェザーに誓って命じてないと。」と国王陛下が告げたので、
「つまり王宮魔法師団の独断による犯行と言う認識で良いですね?」と念を押してから王宮魔法師団に全面戦争を仕掛ける事にしたのであった。
直ぐに事前に準備させておいたに魔法部隊を王宮魔法師団を呼び寄せてカチコミを掛ける俺達。
300名の魔法師団を葬り去るのに30分も掛からず決着は付いて、こちらサイドの死傷者は皆無で終わったのであった。
それから領都の屋敷に戻って一族を上げて葬儀を行い、安らかな眠りを祈りつつお父様の遺灰を亡き母上の墓の隣に埋葬したのであった。
これで漸くお父様の無念が報われたと胸を撫で下ろす俺達であった。
尤も俺やケンジ、そして魔法部隊もお父様と言う大きな存在の死に心が追い付かずにどこかで非業の死に納得出来ないで居るのであった。
さて王宮魔法師団を葬り去った俺達だが王宮の考え方はこれ以上の負の連鎖を望んで居らず、俺達を罪に問うことも無く国王陛下と宰相閣下がお父様の葬儀にも参列してそのまま有耶無耶にされたのであった。
これに関してはいくつかの貴族から問題視する意見書が王宮に届いたようであるが、全て王宮側で握り潰して、決してオオサワ家に不穏な行動を取らない様にとお達しが出たのであった。
結局ゲート網の実権を握って居るのが我が家である事も知れ渡っているので、表だったクレームや変な噂も直ぐに形を潜め世間は静かになったのであった。
さて、壊滅した王宮魔法師団の再建であるが、大変時間を要して、その後10年近い月日が掛かる事となるのだが、それはまた別の話である。
この後の新生王宮魔法師団の育成にオオサワ家としては援助することは無かったのだった。
その為、ゲートも重力制御魔法も極光もウィングスーツによる滑空さえ使え無いかなりスペックダウンした王宮魔法師団にしか育たなかったのであった。
結果として、国内最強のオオサワ家は魔法と武の名門として初代のマルクの名前と共に王国内に甞を馳せたのであった。
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こう言うのって閑話? 間話?で良いんでしたっけ?
間違ってたら教え手下さい。m(__)m
一応これにてシーズ少々ン3は終了で、次の次よりシーズ少々ン4に突入予定です。
出る釘は打たれるで、なかなか天寿を全うするのは難しいみたいですね。
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