第436話 我が家の新メンバー
巣立ったコージローにはちょっと申し訳無いが、1ヵ月間の練習の積み重ねで子供等の生活力の向上は遅まきながら何とかなったと思う。
お陰で子供等が作った料理を食べると言う幸運にも恵まれたのだった。
そして子供等も俺も通常の日々が帰って来た訳だが、俺は相変わらず3日に1度ダンジョンに潜ってホーリー・エンジェルと戦って居るのであった。
さてコーイチローだがエリザベスとの婚約が決まって以来頻繁にデートを重ねラブラブ状態の様だ。
今が一番楽しい盛りかも知れない。
さてそのエリザベス嬢だが我が家の女性陣同様に魔物狩りを嗜んで居り、2人で『魔境の森』に行ったりしている様である。
一応結婚は来年の予定なのだが毎日の様にデートを重ねて居るので結婚を早めた方が良いのだろうか?と生温かい目で見つめつつ心の中で思う俺。
■■■
そんな婚約期間が過ぎて、コーイチローが結婚する日となった。
結婚の儀は王都の屋敷を拠点として終始恙なく行われ、花嫁の父であるステーキン侯爵が号泣していたのであった。
それは俺に取っても他人事では無い。近い将来俺が号泣する立場に立たされる側なのである。
それを考えると、ちょっと胸がキューっと締め付けられる様な気持ちになるのであった。
結婚の儀も披露パーティーも無事に終わって晴れて2人は夫婦となったのである。
これを機に俺の領主の仕事をもっとコーイチローに押しつけ・・・いや、任せて行こうと密かに思う俺だった。
「お父様、お母様、これから宜しくお願い致します。」と緊張した面持ちで言うエリザベスに、
「そんなに気を張らなくても良いよ。気楽に行こう。こちらこそ宜しくね。」と言うと笑顔で返してくれたのだった。
女性陣は女性陣で既に打ち解けて居り、若干ギャップを感じるのだがまあ嫁ぎ先の父親なんてそんな物だろうと飲み込む俺だった。
こうしてエリザベスが我が家の一員となっての生活が始まるのであった。
エリザベスが嫁いで来てからと言うもの、より家の中が華やかになって明るくなった様に思う。
しかし彼女は毎朝書かさず、剣術の型と素振りをやって、非常に熱心である。
型を見る限り、マーガレットと同じ流派の様で、次第にマーガレットも一緒に並んで行う様になって行ったのだった。
コーイチローの話だとエリザベスは魔法が不得手との事であったが。型をやっている姿を見る限り、無意識に自然と木剣に魔力を纏わせて居るので、使えない訳ではなさそうであった。
そこでコーイチローに話しをして魔法を教えてやったら言いのでは内科と提案したのであった。
コーイチローがエリザベスに提案する形で魔法の訓練が決まりまずは基本から始める事になるのであった。
メインはコーイチローが教えて時々俺がアドバイスをする形で訓練を進めるのであった。
エリザベスは王立学園在籍時に多少囓ったので丸っきり使えない訳では無いが、実家でそれ程魔法を重視してなかったので剣術に重きを置いた教育が為されていたらしい。
こうして、訓練を始めて2週間もすると、これまで上手く出来て居無かった魔力操作が多少出来る様になって喜んでいたのであった。
エリザベスは上手くは無いが素質が内訳で無く、持ち前の努力で日々実力を伸ばして行くのであった。
そして訓練を始めて1ヵ月も経つ頃には身体強化を物にして、続く2陰で無属性魔法のフォース・フィールドの足場を会得したのであった。
フォース・フィールドの足場に乗って子供の様に喜ぶエリザベスが微笑ましかった。
更に魔弾と魔装を教え始めてちょっと躓きつつも4ヵ月で物にしたのは正直に素晴らしいと思ったのだった。
ただ残念なのは、幼少の頃より来てて来なかった魔力量の少なさである。今は毎日枯渇まで使っているが、出遅れた分どうしても少ないのはしょうがない。
そうそう、魔法の訓練をする様になってから、エリザベスからよく話し掛けられる様になったのは言い事であった。
こうして1年が過ぎて、ご懐妊は発覚する頃には、ある程度の攻撃魔法や防御魔法も使える様になっていたのだった。
こうして、偶に顔見せに帰って来るコージローにも新しい女性のパーティーメンバーが増えたらしく暫く見ない間に凜々しくなった息子に嬉しさを隠し切れなかった。
今度そのパーティー-メンバーも連れて来る様に告げて独り立ちしてもオオサワ家のメンバーである事を告げ、何時でも自由に帰って顔を見せてくれと告げたのであった。
そして、キャリスと名乗るパーティー-メンバーの女性(コージローのパートナー)を連れて来るまでにそう長く時間は掛からなかったのだった。
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