第408話 実戦訓練と次のステップ
月日は流れ、十分に理解力が備わった頃合いを診て回復魔法の全ても教え得終わったのを切っ掛けにコーイチローとコージローを連れてガガの東の森の魔物討伐に出かける様になる今日この頃。
9歳となったコーイチローは勿論だが7歳のコージローも余裕綽々でゴブリンやホーン・ラビットを魔弾で倒している。
今のところ、最大でオーク止まりではあるが、魔法戦であろうとも剣術による近接戦闘であろうと全く危なげ無い。
子供達にしてみれば、魔法戦闘訓練の延長+ピクニックと言う感覚の様である。
まあこれが対オーガ戦となるとまだ多少心許ないが、コーイチローのほうなら何とかなりそうな感じではある。
俺は少し子供らから離れて、フォース・フィールドの足場の上から寝っ転がって自由に子供らにやらせているので割と暇である。
もう暫くしたらコーイチローの開花の儀が行われそして王立学園の入学となる。
人生のスタートダッシュをキメさせる為にもこの時期の訓練は重要であるのだ。
そしてこの森での魔物兜跋で慣れて来たらいよいよ『魔境の森』に場所を移してもっと強い魔物と対戦する様に変えて行く予定なのである。
1ヵ月間ガガの東の森で慣れた2人を連れて最近間引きに来ていない『魔境の森』にやって来た俺は、
「いいか2人共、ここは『魔境の森』と言ってこれまでの森は比べ物にならない位強烈に強い魔物が出て来る様になる。マリー姉ちゃんも昔はここで良く鍛錬したんだぞ。兎に角気を抜いたら命に関わると言う事だけは忘れ無い様にきを引き締めていけ!」と俺が注意事項を告げつと2人揃って這い!と良い返事をしたのであった。
勿論2人の希望はダンジョンアタックである程度実力が付いたら連れて行ってやると約束しているので、ここがその鍛錬の場と判って居る訳である。
ここには勿論、2人にとって強敵であるオーガも居るし、なんなら、キラー・アンツもうじゃうじゃと居る。1人で厳しくとも2人で協力し合えば十分にやってイケると俺は睨んでいるのだった。
俺の予測通りに2人は初日から、危なげ無い戦いをここ『魔境の森』でも披露し、俺も思わずえみを浮かべて頼もしいちびっ子戦士2人の活躍を見守って居るのであった。
そんな彼らは1ヵ月も過ぎた頃には嘗てマリーを連れて来た頃と遜色無いくらいにまで強くなって安心して子供らだけで『魔境の森』に行かせても問題な行くくらいにまで進歩していたのであった。
ガガの冒険者ギルドのガラコさんに2人を紹介してカードを作って貰って俺がして来た様にガラコさん経由で狩った魔物の買い取りをして貰える様にしてやってからと言うものの勝手に弟妹で『魔境の森』兵っては溜まった頃にガラコさんの所に持って行って居る様である。
最近では座学と称して魔物別の倒し方や高額な部位等の情報を子供達に講義する様になった。
折角倒すのであればより高額で買い取って貰える様な倒し方をするべきだからと言う事で冒険者として必要な知識を教える事にしたのである。
尤も、そろそろコーイチローに関しては入試の準備もあるので、試験対策の勉強も始める必要があるのだが・・・。
この冒険者向けの知識の講義を切っ掛けにちょっと早いがコージローも一緒に受験対策の勉強もさせる事にしたのであった。
これまで武に特化していた事ばかりで読み書き以外は軽く計算を教えた程度なので、この国の事や周囲の国の事等、きぞくとして知って置くべき事を何時もの様に家庭教師にお願いして教育して貰うのであった。
最初は2人共勉強を嫌がるかと懸念していたのだがそんな事もなく、新しい知識を貪欲に吸収していっていくれたのであった。
最初の方だけガッツリ詰め込んだものの、下地もある程度馴染んだ個共あって、勉強は週3日に減らして残りの日には『魔境の森』へ仮に行かせると、丁度息抜きになったようで喜んでいたのだった。
そして、そんな日々が2ヵ月位過ぎた頃に少し早いけど俺は2人に重力制御魔法を教えた後、ウィングスーツによる滑空の仕方を教えたのであった。
重力制御魔法さえ出来れば何かのさいに墜落して負傷する事も防げるわけで、安全な着地もかの撃となる。
初めてウィングスーツによる滑空ををせいこうさせた時のはしゃぎ様とといったら、歳相応の子供のそれでみている俺も微笑ましい気分になるのであった。
こうしてさらに月日が流れコーイチローの開花の儀の日を迎えた俺達は、教会へと向かってナンシー様の石像の水晶に手を触れて開花の儀を無事に終えたのであった。
後にも先にも開花の儀で水晶が光ったのは俺の時のみで他の子の時に光ったのも見たことはない・・・。
まだ数年先の事となるコージローの開花の儀。ちょっと一足先に大人の仲間入りをした兄を羨ましそうに見て居たが、子の成長は早い物なので数年なんてアッと言う間に過ぎてしまうだろう。
そして今は赤ん坊のマコちゃんもそうなってしまうのがちょっと寂しくもある俺だった。
コーイチローは開花の儀のステータスが余程嬉しかったのか終始ニコニコと微笑んで居りご機嫌で自宅に戻ったのであった。
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