第311話 魔法訓練 その2

翌朝目覚めてステータスを確認すると、魔力枯渇した事で魔力総量が1だけ増えていた。


名前:トージ

称号:(御使い)/(大賢者)

AGE:10

LEVEL:0

HP:5/5

MP:21/21

力:5

知能:10

器用:5

俊敏:10

スキル:剣術E/格闘E/投擲E/身体強化/魔装/鑑定EX(アーカイブコンタクト型)/隠密F/(隠匿)/(日本の英知)/魔力感知E/魔力操作E/錬金F(A)

魔法:無F(S)/土F(S)/火F(S)/水F(S)/風F(S)/光F(S)/聖F(S)/時空F(S)/生活

※()内は魂に刻まれた才能値を表す一般には見えない



たったの1だけだがこれで魔力が増える事が判ったのでこれからは積極的に安全な環境で魔力を使って行こうと思う。


只思うのは出来れば魔力も魂に紐付けして前世の総量を移行してほしかったなと言う事だ。


紐付けって言ってると努力無しに直ぐに物に出来るのかって思われそうだが、その域まで上がり易くなるだけで、実際には地道な摺り合わせや慣らしが結局必要なんだと思う様になった。


現在のこの小さな身体に馴染まぬ力は使えないって事だよ。


まあ良い、努力の先に明るいゴールが見えてるってのは重要だ。やはり、人参が鼻先にあるのと無いのとでモチベーションの上がり方にさがあるからね。



と、良い感じの目覚めだったのだが、今日も俺が朝から街の外に行って置いてきぼりと知ってマリーがご機嫌斜めなのである。


マリーには申し訳無いが慣れて貰うしかないか・・・。



朝ご飯を食べてお父さんと俺はそれぞれ別の方向へと向かうのだった。


俺は勿論昨日と同じ東の森で、お父さんは南門の先の方の『魔境の森』に行くらしい。


「お父さん、大丈夫だと思うけど気を付けてね!」と別れ際に一声掛けて手を挙げると、

「ああ、お前こそ、油断するなよ!」と言って手を振ってくれたのだった。



昨日同様にまずは薬草採取から始めて昨日同様に10セットを昨日より早い2時間でゲットした。


そして、昨日の岩の所に行って昨日は試せなかった水魔法のアイス・ウォールや風魔法や光魔法の極光なんかを試す事にした。


まずは昨日に引き続き、アイス・ウォール。

瞬時に高さ2m程の氷の壁が目の前に聳え立つ。これも発動時の感覚と威力の相違が結構激しい。思った以上の強度の氷の壁が瞬時に出来るので、いざと言う時の防護壁に使えそうである。


さて次に風属性のエア・カッターをビュンと発動すると、的の岩に当たってガキンと言う金属が擦れる様なおとがして、一筋の傷が入った。


やはり、風魔法も前世よりも威力が滅茶滅茶上がっている気がする。


と、かんがえると、さくや、ライト・ボールで魔力枯渇させたけど、ヤバイ程に明るかった事もあるので、このまま岩に向けて極光を放つと貫通してヤバイかも知れない気がする。


岩の向こうは東の森で普通に木も生えているのでもし、火事になったり、貫通して他の人に当たったら大事故である。


そこで、おれは空に向かって前世の『極光』をイメージして集光したレーザー光線を右手の平から発射した。


お試しなので短時間のみだったが鮮明な真っ白い直径10cm程の光の柱が俺の手の平から空に向かって一直線に駆け上って行って上空の雲を貫きポッカリと穴を開けたのだった。


こ、これもマジでヤバイ威力になっている気がする。


あ・・・アカン今の一発で魔力15も持って行かれた。


残りの魔力は6である。



これでは次の一発次第で魔力枯渇である。



実に焦れったい。


こう言う時にこその魔弾だったのだが、今世ではまで撃てて居ない。あの感覚はちゃんと覚えているので明日こそ、魔弾が試せる様に最初の魔力の有る内にフォース・フィールドを試してみよう。


的にしている岩の上に登って胡座を掻いて息を整えつつ魔力を全身に巡らせる前はこれで身体強化をして居た筈である。


魔力残量は6だが、ちょっとだけなら大丈夫だろうと身体強化を試してみると、全身に力が漲る感覚があり、岩から飛び降りて岩の割れ目に両手の指を入れて、力任せに押し開いてみると、パキンと言う音と共に、桃太郎の桃の様にパカッと岩が真っ二つに割れ開いたのだった。


「お!すげっ!!」と感嘆の声を上げて直ぐに身体強化を解除した。

今ので魔力残量は2。


どうやら意識して力を使うと減る仕様らしい。


いかん、よくよく考えると、調子に乗って大事な的を破壊してしまった。明日は新しい的を探すところからさねばならないな・・・。



それにしてももっっと魔力が欲しい。こんな魔力量じゃあなにも出来ない。と心の中で愚痴りつつ薬草を探しながら早めに街に戻るのであった。


■■■



こんな細々とした確認と慣らしの日々行い就寝前には魔力を枯渇させると言うループを行う事10日。


やっと総魔力量が更に10増加した。



名前:トージ

称号:(御使い)/(大賢者)

AGE:10

LEVEL:0

HP:5/5

MP:31/31

力:5

知能:10

器用:5

俊敏:10

スキル:剣術E/格闘E/投擲E/身体強化/魔装/鑑定EX(アーカイブコンタクト型)/隠密F/(隠匿)/(日本の英知)/魔力感知E/魔力操作E/錬金F(A)

魔法:無F(S)/土F(S)/火F(S)/水F(S)/風F(S)/光F(S)/聖F(S)/時空F(S)/生活

※()内は魂に刻まれた才能値を表す一般には見えない



いやぁ~地道過ぎて堪らないな・・・。

今の所、コンスタントに薬草採取で日々銅貨50枚ずつ貰って貯めているのでソロソロ銀貨とかに両替しないと重くてしょうがない。


話によると、前世のギルドカードの様に預金機能が付いて来るのはDランクのカードからでそれ以下の駆け出しのカードにはそんな大層な機能は付いて居ないのだ。



さて魔法の方だが、魔力量だけでなく出来る事も劇的に増えた。


特に嬉しいのは無属性魔法の摺り合わせが進み、嘗ての俺の様にフォース・フィールドを物にして更には魔弾も使える様になった。


魔弾も威力がダンチに上がっており、この魔弾なら、あのミノタウロスの亜種でもヘッドショットキメられそうである。


そして、お待たせしました!!やっと魔装も使える様になって、鎧要らずになった訳だが、石化k魚父さんが用意してくれた出汁地名皮鎧、脱ぐ訳にもいかずにサイズ的に厳しくなるまでこのまま着用し続けるつもりである。


で、魔装が使えるってことは、俺の切り札の1つである『高周波ブレード』も使える様になったと言う事だ。


もうね、岩がスパンスパンとカットできるのはやっぱり気持ち良いね!

あんまり岩を不用意にカットし過ぎると、サチちゃん達の様に街で問題になるので要注意だな。


極力マッシモに残した家族の事は考え無い様にして居るんだけど、フトした拍子にこんな風に思い出して凄く気分が落ち込んでしまうのだ。


特に今の自分があの子らと同じ位の年頃ってのもあるんだろうな。


はぁ~・・・。イカン溜息を付いた所で何も好転しない。


今の俺に出来るのは、自分を鍛え鍛錬を積み重ね今の家族を守り悲しませない事位だろう。


だからと言う訳じゃ無いが、暫くは魔法関連だけの訓練をしていたのだが、最近はまた剣術や走り込みや筋トレも行う様にしている。


走り込みや筋トレを行う事によって、微妙にステータスの力の数値が上がって来て居る。


お父さんやお母さんのステータスが幾つかは知らないが両親のステータス値を追い越せる様に頑張ろう!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る