第100話 事の経緯を聞こうか!?


皆様、何時もお読み頂き、誠にありがとうございます。

お陰様で、100話目を迎える事となりました。

漸く元のです行くトップPCの環境も復元したので、これからは、

作業し易くなる筈です!

暑さと電気代に負けない様に頑張りたいと思います!(^_^)ゞ


これからも宜しくお願い致しますm(__)m

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腹立つ事もあったけど、王家流なのか、この国の子は階級の風習なのか知らないが、独自のトンデモ解釈による話の飛躍に全く理解も許容も出来ずにいたが、そんな俺の状況をいち早く理解したラフティ嬢が、


「トージ様、色々とご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありません。 どうしてこの様な事になったのか、明日にでもご説明に『私のみ』でお伺い致しますのでお聞き頂けますでしょうか?」と言われ、


ちょっとは話の通じそうな人が説明してくれるならば・・・と承諾したのであった。


昔日本に居た時、両親の死後からイキナリ降って湧いた様に宗教の勧誘にやって来るオバチャンが居たが、同じ日本語を会話して居るんだが全くは無しが噛み合わず、何を言っても理解してくれず退いてくれなくて本当に困ったのを思い出してしまった

しかも、質が悪いのは、何度もハッキリと『迷惑だ。来ないでくれ! 関わらないでくれ!』って言っているのにしつこく手を替え品を替え勧誘しようとして来るのだが、本人は全く悪気が無く、寧ろ善行、善意、俺の為になると『思い込んで』いるから始末に悪い。



何か似てるな・・・。



ラフティ嬢を少し信頼してしまった要因の一つとして、俺を呼びつけなかった事。


更に第一王女あいつ抜きで単独で俺に説明の機会を求めた事かな。


あともう一つ付け加えると、自分ら基準で身勝手に自分らの都合を押しつけるなら、朝一で『襲撃』して来そうな物だが、それも無く、ちゃんとこちらの事情を考慮し朝のバタバタする頃合いを避けてくれている事だな。


そこらのお偉い王侯貴族らに足の爪でも煎じて飲ませたいくらいである。


■■■



そんな訳で10時を回った頃、ラフティ嬢がトレードマークのメイド服で俺の家へとやって来た。


応接間に通すと、開口一番深々と頭を下げ、「トージ様、主人並びに国王陛下に代わりこの度の一連のご迷惑をおかけした事をこころよりお詫び申し上げます。前提として、私個人はトージ様が何を嫌がっておいでか、何を迷惑と思うのかは大体理解して居るつもりで居ります。」と切り出した。


ほうほう!ねるほど。判ってくれるなら・・・・


「判って居るなら、事前に止めろよ!ってお思いでしょうけど、一介の特殊メイドにその様な発言権も発言力もございません。上の方にご意見などすると、下手したらコレ物です。」と自分の首を手刀で斬る様な仕草をするラフティ嬢。


そしてここまでの経緯と王宮サイドの思考パターンと言うか、一部批判とも取れる様な内容まで語ってくれたのだった。


つまり、前回の俺のやった報復と見せしめで、国王陛下も王宮も縮み上がってしまい、下手にメダルを渡したが故に俺の望まないだろう爵位等を上げる訳にもいかず、半端に爵位を与える事自体が不敬に当たるし、先の約束に違反する行為だと思い止まったらしい。


まあ、そこはナイス判断である。


で、国王陛下としては、どうにかして謝罪の意を表したいのだが、トージ様を王都に『呼びつけて』謝罪すってのも変な話である為にそれも出来ず(と言うか大臣は呼びつけるべきと言って居たらしいが国王陛下が止めた。)、かと言って、国王陛下がマッシモまで謝罪に来るのも現実的には不可能であり、大事になって余計に迷惑が掛かってしまうので却下。


つまり八方塞がりであったと言いたいらしい。


で、ここで漸く『あいつ』こと第一王女の登場である。

前提として、あの第一王女は、大の魔法好きでお伽噺好きである。との事。

つまり、現代の日本出言うと、ファンタジー系大好きなオタク気質の王女様らしい。


で、前回俺の魔法を見て以来、寝ても覚めても口を開けば俺の魔法の話題ばかりで、相当にのめり込んで居たらしい。


うん、特に善意に解釈すべき点は見当たらないが? とそれがどーした?って思っていたが、ラフティ嬢の話は続いた。




困り果てる国王陛下と首脳陣を前にして「私に良い策がございます。」と自身満々に言い放ち、


「爵位が駄目で、トージ様に不利益をもたらさずにある程度の地位や明確な後ろ盾が周囲に睨みを利かす環境を作れば良いのでしょう? 簡単です。私がトージ様の下へ嫁げば良いのです。

もし、私が女として気に入らないと言う事であれば、非常に残念ではありますが、最低限でも魔法の師匠になって頂き、教えて頂くのです。



「確か、トージ様には一緒に暮らしておいでの女性が数人いらっしゃったと思いますので、正妻は無理でも、側室の末席にでも加えて頂ければ、如何に馬鹿な者でもトージ様に手を出したり無法な事もしないでしょう?」と言い放ったのであった。


あれれ?何かハーレムとかと勘違いしてないか?

アリーシアさん達に失礼だから、後でちゃんと訂正しておかないと!


そこで、国王陛下も、大臣や首脳陣も、一国の王女殿下を人身御供にする様な策は容認出来ないと大反対したのだが、最終的には

「大丈夫です。私は微塵も犠牲になる等と悲壮な思いはございません事よ!? 寧ろトージ様の!『御使い様』の下へ行けるなんて最高のご褒美・・・・いえ、栄誉ですわ!」と満面の笑みで押し切ったらしい。



おかしいな・・・全然許したくなる様なポイントが微塵も無い話を聞かされて居る気がすいるのは俺だけだろうか?


俺には、オタクが推しの下へ行く好都合な理由をゲット、ウマァ~って感じの話に聞こえてしょうがないのだが・・・。



「だから、せめて王女殿下の恋心だけは理解して差し上げて欲しいのです。」と締め括り、言い切った感じに満足そうにしていた。



色々と経緯とあいつの本心の奥底は単に魔法ヒャッホーって感じなのは良く判った。




結果として、幾つか条件を付けて俺の周囲に迷惑を掛けたり、安全や安寧を脅かしたりしない事。それらを未然防ぐ様に努力する事。


俺が魔法を教えるからには弟子だし、敬語は一切使わないし、呼び捨てになるが、不敬罪にしない事。

今後は、家の契約した職人を横取りしたりせずに足を引っ張る様な事が無い様にする事を条件として飲ませた。



もう後半面倒になったのと、ここらで妥協しておかないと、後々面倒そうだってのが、方針変更の大きな理由であった。

なんだかんだで上手く丸め込まれた様な気がするが、もう来ちゃってるし、これ以上事を荒立てるのも余計な事になりそうだし、ここらが落とし処だと思う事にしよう。



そうして、残念ながら、オタクを1人抱える事となって面倒な事が増えてしまったのであった・・・。


あ、先に断って置くが、別に第一王女を娶る気なんか全くないからね!!

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