死にたがっていた君の名は
@aresu_s
第1話その少年は
「おい!君何をしている!!」
仕事の帰り道、歩道橋を歩いている時そんな声が前の方から聞こえてきた。前の方をよく見ると少年が歩道橋から飛び降りようとしていた。
「そんなことをしたら危ないだろう!!」
近くにいた通行人が歩道橋から飛び降りようとしていた少年に向かって言った。少年は声をかけられて驚いたのか、逃げるように走ってきた。
「ドン!」
逃げようとする少年が僕にぶつかってきた。少年は振り返りもせずに走って行ってしまった。
僕は、あんな若い子が自殺か?などと考えながら帰宅した。家に帰ってちょうど布団に入った頃にスマホが鳴った。上司の土屋という男からだった。
「明日も仕事があるから会社に来てくれ」
そういうとすぐに電話を切った。
「おい明日は日曜日だよ、クソ上司」
などと言いながら眠りについた。
朝になって会社に行った。そこには同期の河野真琴と後輩の長崎メグがいた。
「おはよー」
と挨拶をかわし席に着いた、真琴が最初に口を開いた。
「なぁ航太、土屋のやつ自分で呼んどいてアイツは来てないんだぜ、ほんとにやな上司だな」
航太とは僕のことだ。
「どうせゴルフにでも行ってんだろ」
と返すとメグが、
「ゴルフなんてやって楽しいんですかね?」
と聞いてきた。
「会社の付き合いとかあるから仕方ないんじゃない?」
などとたわいもない会話をしていた。
お昼になりコンビニにお昼を買いに行くことにした。するとコンビニから昨日の少年が出てきた。僕は興味本位ではなしかけることにした。
「ねぇ君、なんで昨日はあんな事してたの?」
すると少年の頭に?がたっていた。
そりゃそうかと思いながら、
「ほら、昨日の夜歩道橋でぶつかった」
と答えた。少年は部が悪そうに
「あぁ…」
と一言だけ言った、僕は彼に対して少し興味が湧いた。
「今、少し時間ある?ちょっとだけ喋らない?」
と僕が尋ねてみると以外にも少年は承諾した。
そしてファミレスで話しをすることに。
「とりあえず、何か頼む?」
と聞くと
「いえ、結構です」
とはっきり断られてしまった。
「じゃあ、コーヒー2つお願いします。」
そう店員に頼むと少年は、焦ったように
「いや、ほんとに結構です」
と答えた。
「これは、話しを聞かせてもらうお礼だから」
と言うと少年は渋々受け取った。コーヒーを一口飲んでから
「本題なんだけどさ、昨日は歩道橋で何してたの?」
と直球に聞いてみた。しばらくの沈黙が続いたが、少年がコーヒーを勢いよく飲み、喋りだした。
「おじさんはさ、生きてて楽しい?」
おじさん…32歳だ、おじさんと言われても仕方ない。などと思っていると、少年が真面目な顔をしてこっちを見ていた。これには僕も真剣に考えなくてはと思い、しばらく考えた。
「あはは、どうだろう?楽しくない時もあったかな」
重い空気を変えたくて、少し笑いながら答えた。少年は、少し寂しそうに
「そっか」
と一言だけ声に出した。少年の声は震えているように聞こえ、顔は酷く、悲しんでいるように見えた。また沈黙が続いてしまった。最初に切り出したのは少年だった。
「そろそろ帰らないと…」
と言ってきた、僕もそろそろお昼休憩が終わるので
「そうだね、帰ろうか」
といいファミレスを後にした。
会社に戻りはした物の午後からの仕事には全く身が入らなかった。
「あっ!」
やってしまった。ミスをしていたことに終わってから気づいた。
「航太先輩らしくないですね」
めぐが不思議そうに聞く。
「うん、今考え事しててちょっとね」
と答えると真琴が
「女に振られたか?」
などと茶化しながら来た。もちろん僕には彼女なんて居ない。仕事が忙しくて、彼女を作る時間なんてないのだ。
「そんなわけないだろ」
と笑いながら答え、急いでミスを修正する。
するとめぐが、
「ことあと3人で飲みに行きませんか?」
と提案してくる。
「いいね〜」
と真琴が賛成している。
「仕方ないなぁ」
などと僕も言った本当は僕も行きたかった。なぜならみんなにも少年の話をしたかったからだ。
〜あとがき〜
読んでくださりありがとうございます!
小説を書いたことはもちろん、ほとんど読んでこなかった人が何を思ったのか、急に初めて見ました!
なのでダメ出しとかバンバンください!
次回も楽しみにしていてください!
死にたがっていた君の名は @aresu_s
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