第2話 彼は何者なんだ。

 これからは、毎日辛く哀しい日常も安泰になりそうだ。ただ人間関係に苦労しそう。

 そう思いながら夜道を歩いていると、突然ピアノの音がした。それは、鉛の様に重く燃えているような音。ハッとめを開けたとき、私は眼の前がありえない光景に言葉が出なかった。気づいたら私は、水の中に沈んでいっているのだから。

「なんで私は、水の中にいるの?…」

どんどん深く沈み、光が届かなくなるまで私は沈んでいった。そして足が底につくと、またあのピアノが聞こえた。

「誰が弾いているの?」

私は、音を奏でる主を探すことにした。音が聞こえる方に行き、音源に近づいていくとと男子がいた。

 薄暗い空間で静かにただ哀しい音を奏でていた。


 

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